256円安、続落。北朝鮮リスク警戒で2カ月半ぶり安値

9日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、午前の終値は前日比256円13銭安の1万9739円88銭だった。
 
前日の米国市場では連日高値更新となっていた主要株価指数の上昇が一服したほか、北朝鮮情勢の緊迫化を背景に円相場が上昇し、相場の下押し圧力となった。
海外勢の売りを吸収できるだけの買いが入らず、日経平均の下げ幅は一時300円に迫り、取引時間中としては6月1日以来の安値に沈んだ。
 
市場からは「北朝鮮リスクを背景に参加者が少なく株価指数先物・オプション8月限の最終売買日という絶妙のタイミングで売り仕掛けに動いてきた。北朝鮮への警戒は目先的な話であり、むしろ待ちに待った押し目を提供しているとみている。後場は日銀のETF買いが入り、ある程度下げ幅が縮小するだろう」との声が聞かれた。
 
東証1部の値下がり銘柄数は全体の9割に当たる1783に達し、全面安の展開となった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算1兆3338億円、売買高は10億5236万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は203、変わらずは36銘柄だった。
東外国為替市場で円高・ドル安が進み、輸出関連株に売りが膨らんだ。
個別では、任天堂が売られ、ソフトバンクG、KDDI、ファーストリテは軟調。信越化や村田製、日東電が下落した。ダイキンと富士通の下げも大きかった。ファストリと大和は年初来安値を更新した。SUMCO、IHIが急落し、国際帝石は安い。
一方、17年4~6月の連結純利益が好調だった住友鉱は年初来高値を更新。ヤマハ発や安川電、JR東海、三越伊勢丹が高い。ダイフクが急伸し、三菱マは大幅高、ステラケミファが、大塚HDが買われた。
 
東証2部株価指数は前日比13.93ポイント高の6434.90ポイントと3日続伸した。
値上がり銘柄数は94、値下がり銘柄数は353となった。
17年3月期の有価証券報告書に監査法人が限定付き適正とする方針を示したと報じられた東芝は続伸した。
個別で、アジア航測がストップ高。鈴縫工業、サンコーテクノ、本州化学工業、寺岡製作所など14銘柄は年初来高値を更新。ペッパーフードサービス、青山財産ネットワークス、日本アビオニクスが買われた。
 
一方、価値開発、川上塗料、昭和ホールディングス、郷鉄工所、カーチスホールディングスが年初来安値を更新。神鋼鋼線工業、ジャパンエンジンコーポレーション、堀田丸正、ウイルコホールディングスが売られた。

株ちゃんofficial xはこちら!
目次