15日午前の日経平均株価は続落した。午前終値は前日比253円44銭安の2万0886円27銭だった。取引時間中としては2日ぶりに節目の2万1000円を下回った。
東証株価指数(TOPIX)は14.65ポイント安の1575.16と、ともに下落した。
2018年12月の米国の小売売上高が減少し、景気減速への懸念が日本株の重荷になった。トランプ米大統領が国境の壁の建設費捻出へ「非常事態」を宣言すると明らかになったのも、投資家心理の悪化につながった。
東京株式市場でも情報通信や大手銀行、自動車など米国株と強い相関性を持つ銘柄を中心に売られた。
中国・上海株式市場の軟調もマイナス材料となった。「海外の短期投資ファンドや個人投資家が利益確定売りを出した」との指摘があった。「下値で買いが少なく、投資家が弱気になっている様子がうかがえる」との声も聞かれた。
また、「米株安、円高は重しだが、(12-13日に)結構上げていただけに週末要因を踏まえるとある程度の調整があっても不思議ではない。ただ、25日移動平均線を維持できるかが注目される。米中閣僚級の貿易協議がきょうから始まり、結果を見極めたいとの声もあるが、交渉期限の延長報道で一歩前進への期待がある」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は6億7383万株、売買代金は1兆1123億円。騰落銘柄数は値上がり476銘柄、値下がり1582銘柄、変わらず70銘柄。
業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、その他製品、銀行業などが下落し、鉱業、石油・石炭製品、電気・ガス業は上昇した。
個別では、ソフトバンクGが大量の売りに押され、任天堂は下落し、ファーストリテも値下がりした。三菱UFJ、三井住友が売られ、東京海上、第一生命も下押し。トヨタ、日産自、キーエンスも甘く、ファナックは小幅安となっている。
半面、ソニーがにぎわい、アドバンテスも買われ、太陽誘電は小幅高。ZOZOが買い戻され、スルガ銀は急騰。出光興産は値上がりした。
東証2部株価指数は前日比20.94ポイント高の6638.83ポイントと反発した。
出来高6972万株。値上がり銘柄数は133、値下がり銘柄数は246となった。
個別では、富士ソフトサービスビューロがストップ高。パルステック工業、フジコピアンは昨年来高値を更新。ビットワングループ、やまみ、クリヤマホールディングス、インスペック、築地魚市場が買われた。
一方、ノザワがストップ安。Abalanceは一時ストップ安と急落した。価値開発、プロスペクト、ヤギなど4銘柄は昨年来安値を更新。パス、キョウデン、Jトラスト、SECカーボン、RVHが売られた。
