1日午前の日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、前週末比241円87銭(0.87%)高の2万7905円26銭で前場を終えた。
前週後半に日経平均が2営業日で1000円近く下げた反動もあり、買いが優勢の地合いとなった。前週末のNYダウやナスダック総合指数など主要株価指数が大きく下げたものの、それに先立って日経平均は米株先物を横目に前週末に急落していたことから、きょうは押し目買いや買い戻しの動きを誘発した。
一時300円近い上昇をみせる場面もあったが、上値を買い進む動きは限定的で伸び悩んだ。取引時間中も含め2万8000円台には届かなかった。
前週末に好決算を発表したエムスリーが5%高になったことが相場の押し上げにつながった面もある。個人投資家の投機的な取引によって米国の一部銘柄が急騰しており、市場の混乱が続くとの警戒がくすぶっている。
ただ、市場の一部では「米国の当局が調査を始めており、混乱が早期に収束するのではないか」との声も出始めており、相場調整が短期に終わるとの期待感もある。
事実上のミャンマーの政府トップのアウン・サン・スー・チー国家顧問とウィン・ミン大統領が首都ネピドーで国軍に拘束されたと伝わったが、日本株相場では材料視されていない。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2176億円、売買高は5億8455万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1422と、全体の65%を占めた。値下がりは683、変わらずは81銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)はガラス・土石製品、非鉄金属、金属製品、海運業などが上昇。食料品、石油・石炭製品などは下落した。
個別では、今期連結純利益を上方修正したZOZOは一時制限値幅の上限水準まで買われた。ソフトバンクG、エムスリー、東エレク、TOTO、ヤマトHDが買われた。三菱UFJ、TOTO、アサヒHDが昨年来高値を付け、商船三井は続伸した。
一方、味の素、JCRファーマは大幅安。村田製も今期純利益を上方修正したが4%安だった。コスモエネルギは売られた。ファーストリテが甘く、TDK、中外製薬、日立建機、味の素も下げた。
東証2部株価指数は前週末比32.74ポイント高の7049.73ポイントと反発した。
出来高7287万株。値上がり銘柄数は238、値下がり銘柄数は145となった。
個別では、ラピーヌが一時ストップ高と値を飛ばした。東亜石油は昨年来高値を更新。セキド、東京自働機械製作所、加地テック、野村マイクロ・サイエンス、ヒラノテクシードが買われた。
一方、バリオセキュアが昨年来安値を更新。Jトラスト、東邦金属、パシフィックネット、ヒガシトゥエンティワン、三社電機製作所が売られた。
