24円高と小反発、売り一巡後に上げ転換

10日午前の日経平均株価は小幅に反発した。午前終値は前日比24円19銭高の2万3115円22銭。東証株価指数(TOPIX)は1.08ポイント安の1627.35と、ともに横ばい圏での推移だった
 
取引開始直後に前日比200円近く下落した。欧州主要株価指数の大幅な値下がりや、米国株式市場でNYダウ工業株30種平均が軟化した流れを引き継ぎ、利益確定売りが先行した形だ。
目先の売り注文が一巡した後は、米株価指数先物が時間外取引で上昇したのに合わせ、日経平均も戻り歩調に転じた。中盤以降はプラス圏に浮上し、「個人投資家の物色意欲が極めて旺盛」と指摘される中で、底堅い相場展開を印象付けた。
外国為替市場で円相場が前日に比べやや上昇していることもあり、上値追いの勢いは限定的だった。
 
日経平均は値を戻したとはいえ、東証1部の売買代金は低調だ。個人投資家主導の相場では、高値警戒感や最近の急速な株高に伴う戻り待ちの売りを消化するエネルギーはなく、前日の終値近辺まで値を戻すのが精いっぱいだった。
 
市場からは「買い戻しにとどまらず、新規マネーも流入している。SQ(特別清算指数)算出が転機になるとの見方もあるが、先物のロールオーバー(期近から期先への乗り換え)が進み、流れを変えるものにはならない。過剰流動性で1月の年初来高値(2万4083円51銭)を更新してもおかしくない」との声が聞かれた。
 
前場の東証1部の売買高概算は5億8328万株、売買代金概算は1兆376億7000万円。値上がり銘柄数は960、対して値下がり銘柄数は1099、変わらずは101銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、サービス業、化学、精密機器などが上昇し、下落は鉱業、鉄鋼、保険業など。
 
個別銘柄では、エムスリーが上伸し、タカラバイオは急騰。HOYAが値を上げ、ソニーは小高く、東エレク、レーザーテックが大幅高。ソフトバンクG、任天堂、リクルートHDが買われた。
半面、国際帝石が値を下げ、日本製鉄は軟調。東京海上が安く、三菱UFJ、三井住友、ファーストリテ、トヨタ、ファナックが下落した。
 
東証2部株価指数は前日比83.76ポイント高の6597.95ポイントと反発した。
出来高1億4280万株。値上がり銘柄数は222、値下がり銘柄数は161となった。
 
個別ではDNAチップ研究所、JMACSがストップ高。山喜、アライドテレシスホールディングス、ムーンバットは一時ストップ高と値を飛ばした。北海道コカ・コーラボトリング、イムラ封筒、田岡化学工業、ヤマシナ、中国工業など13銘柄は年初来高値を更新。ユーピーアール、アオイ電子、RVH、アールエイジ、FDKが買われた。
 
一方、アクロディア、ウイルコホールディングス、フォーバルテレコム、FRACTALE、昭和化学工業が売られた。
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