239円安と4日続落、景気敏感株に売り

3日前引けの日経平均株価は4日続落した。前週末比239円43銭安の2万0361円76銭で取引を終了した。東証株価指数(TOPIX)は、15.56ポイント安の1496.72だった。
 
前週末の米国株式市場では、米国が中国に加えメキシコに対しても関税の引き上げを表明したことから、主要指数は下落した。

この流れを受け、日経平均も朝方から海外ヘッジファンドなどが株価指数先物に売りを出した。
世界景気の減速への警戒感から、石油や非鉄金属など景気敏感株にも売りが優勢だった。
一時、2万0305円と取引時間中としては1月15日以来の水準まで下げた。

円相場が1ドル=108円台前半まで円高・ドル安が進んだことも、機械や自動車など主力の輸出関連株の売りにつながった。

一方、日経平均は下げ渋る場面があった。
食料品や不動産といった内需や業績が景気動向に左右されにくいディフェンシブ銘柄の一部に買いが入った。
午前発表の中国の5月の財新購買担当者景気指数が50.2と前月と変わらなかったが、景況感が悪化しなかったことも相場を支えた。
 
市場からは「積極的な買いではなく、下げた分の買い直しにとどまる」と慎重な声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆28億円、売買高は5億9043万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1763銘柄、値上がり320銘柄、変わらず55銘柄だった。


業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭、証券・商品先物取引業、ガラス・土石製品の下落が目立ち、上昇は電気・ガス業、不動産業、陸運業など。
 
個別では、ソフトバンクグループが1銘柄で日経平均を50円超下押しした。キーエンス、ファナックなども売られた。トヨタ自動車、ホンダの自動車株が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも安い。イーブックイニシアティブジャパンが急落し、クレディセゾンも大きく値を下げた。コマツと日立建機も下落した。
 
半面、キッコマン、キリンHDが上昇した。任天堂、日本通信、コロプラが大きく買われた。ぐるなび、オプティムも物色人気を集めた。東電HDと関西電が上げた。
 
東証2部株価指数は4日続落した。前週末比23.10ポイント安の6531.62ポイントだった。
出来高1976万株。値上がり銘柄数は92、値下がり銘柄数は302となった。
 
個別では、田辺工業、森組、アイスタディ、アイケイ、コメ兵など49銘柄が年初来安値を更新した。FRACTALE、フライトホールディングス、太平製作所、セキド、ヴィスコ・テクノロジーズが売られた。
 
一方、サトウ食品工業が年初来高値を更新した。キーウェアソリューションズ、価値開発、サンコーテクノ、川本産業、花月園観光が買われた。
 

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