230円高と反発、円高警戒で上値幅縮小

 
27日午前の日経平均株価は反発した。午前終値は前日比230円70銭高の1万8895円30銭だった。
 
米経済対策の早期成立を期待した米株高を背景に買いが先行した。先物への買い戻しも相まって上げ幅を広げた。もっとも、新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大を防止するためのロックダウン(都市封鎖)による経済停滞への懸念は根強く、買いが一巡すると日経平均は伸び悩んだ。
 
きょうは3月決算企業の権利付き最終売買日で、権利取りの動きも出ている様子だ。ただ、寄り付きの買い一巡後は売りに押され上昇幅は縮小した。為替が1ドル=108円半ばへ円高が進行していることも、全体相場の上値を重くしている。
 
市場関係者の間では「首都封鎖が現実味を帯びないとも限らない瀬戸際にある」との声も上がり、爆発的な感染を意識しなければならない環境だ。
都市封鎖など人の移動制限が強化されれば、企業収益への悪影響は計り知れない。既に業績予想の大幅な下方修正が相次いでいる現状では、不安感を抱えた状態では株式投資に前向きになれないのは確かだ。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5749億円、売買高は9億7664万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1554と、全体の約7割を占めた。値下がりは562、変わらずは52銘柄だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、精密機器、医薬品が上昇し、下落は石油・石炭製品、空運業、鉱業など。
 
個別銘柄では、前日に米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇した流れを受け、村田製作所が値を上げ、東エレクやアドテスト、信越化などハイテク株の一角が高い。ソフトバンクグループが反発、トヨタ自動車とソニーが高い。テルモやアステラス、第一三共などヘルスケア関連株の上げも目立った。ヤマハや資生堂も買われた。
 
一方、任天堂やオリエンタルランド、日本航空が安く、ファミマやセブン&アイが安い。ダイキンやホンダも下落し、電通グループやリコーが売られた。
 
 
東証2部株価指数は前日比73.05ポイント高の5392.01ポイントと反発した。
出来高3199万株。値上がり銘柄数は234、値下がり銘柄、数は180となった。
 
個別では、アゼアス、スガイ化学工業がストップ高。新内外綿、マナックは一時ストップ高と値を飛ばした。ブルドックソース、はごろもフーズは昨年来高値を更新。RVH、さくらケーシーエス、田岡化学工業、トラスト、ヨネックスが買われた。
 
一方、リバーホールディングスが昨年来安値を更新。PALTEK、内海造船、ビューティ花壇、ワイズテーブルコーポレーション、ベリテが売られた。
 

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