225円高と続伸、米引き締め警戒和らぐ

 

10日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前週末比225円40銭(0.87%)高の2万6199円25銭だった。
朝方から主力株をはじめ広範囲にリスクを取る動きが優勢となり、日経平均は続伸しフシ目の2万6000円台を回復した。上げ幅は一時300円を超えた。
前週末発表された12月の米雇用統計の平均時給やISM非製造業景況感指数などが事前予想を下回ったことを好感し、米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数が大幅高に買われたことから、東京株式市場でも市場のセンチメントが強気に傾いた。ただ、買い一巡後は戻り売りを浴び前引け時点で日経平均はやや伸び悩んでいる。
 
日経平均株価は、上昇スタート後にプラス圏での堅調もみ合い展開が続いている。連休中に米株式市場で主要指数が上昇したことが東京市場の株価の支えとなった。中でも、ナスダック総合指数が2日間合計で3.21%上昇、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が6.68%上昇となり、東京株式市場でハイテク株やグロース(成長)株、半導体関連株の株価支援要因となった。国内要因では、「全国旅行支援」が本日再開されることもあり、経済の本格回復への期待感が高まったことも市場の雰囲気を明るくした。一方、外為市場で円高・ドル安に振れたことは東京株式市場で輸出株などの重しとなった。
 
市場では「年初の軟調な局面でも昨年10月3日に付けた取引時間中の安値(2万5621円)を下回らなかったことが、投資家の買い安心感につながっている面もある」との見方があった。
 
買い一巡後は利益確定や戻り待ちの売りが出て伸び悩んだ。外国為替市場で円高・ドル安が進んだのは投資家心理の重荷になった。
 

 


東証株価指数(TOPIX)は続伸した。午前終値は前週末比9.04ポイント(0.48%)高の1884.80だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4598億円、売買高は5億7192万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1163と、全体の6割を占めた。値下がりは583銘柄、変わらずは91銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉄鋼、機械、非鉄金属、海運業などが上昇した。下落は電気・ガス業、パルプ・紙など。
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロン、スクリンなど半導体製造装置の主力銘柄が活況高となったほか、ソフトバンクグループ(SBG)も商いを伴い高い。エーザイの上げも目立った。日本郵船が買われ、日本製鉄も上昇した。ダイキン工業、SMCなども値を上げた。力の源ホールディングスは値上がり率トップに買われる人気となった。
 
半面、関西電や東電HDが売られた。塩野義や武田薬品工業が軟調、良品計画は大幅安。リクルートホールディングスも売りが優勢だった。エスプールはストップ安でウリ気配に張り付いている。

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