〔米株式〕
ダウ続伸、306ドル高=米欧対立の懸念和らぐ
22日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、終値は前日比306ドル78セント高の4万9384ドル01セントだった。米欧摩擦の懸念がいったん薄れたことが引き続き株式相場の支えとなった。
トランプ米大統領は21日、グリーンランド問題を巡る欧州8カ国への追加関税の取りやめを発表。また北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と、グリーンランドと北極圏全体に関する将来的な取引の枠組みで合意したとも明らかにした。欧米間の貿易摩擦が激化するとの懸念が後退。
同日発表の指標が米経済の底堅さを示したことも株買いにつながった。ダウ平均の上げ幅は一時530ドルとなり、12日に付けた最高値(4万9590ドル)を上回る場面があった。
22日発表の週間の米新規失業保険申請件数は20万件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(20万8000件)を下回った。2025年7〜9月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率4.4%増と、速報値(4.3%増)から変わらないとみていた市場予想を上回った。米経済が底堅いとの受け止めが広がった。
11月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比の上昇率が2.8%だった。食品・エネルギーを除くコア指数の上昇率も2.8%で、いずれも市場予想通りだった。昨年10月から11月に米政府機関が閉鎖されたため指標の公表が遅れている。最新のデータではないとの見方からも相場への影響は限られている面もあった。
個別銘柄では、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が買われた。朝発表の25年10〜12月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。ハイテク株や半導体関連株への買いも目立った。セールスフォースやマイクロソフト、エヌビディアが高かった。半面、メルクやウォルマート、ホーム・デポは下落した。
ナスダック総合株価指数は続伸した。終値は前日比211.195ポイント高の2万3436.020だった。メタプラットフォームズやアルファベットなどが買われた。
〔ロンドン株22日 小幅続伸〕
22日の英FTSE100種総合株価指数は小幅に続伸し、前日比11.96ポイント高の1万0150.05で終えた。グリーンランド問題に絡み、トランプ米大統領が欧州8カ国に対する追加関税を見送ると表明した。米欧の摩擦が強まるとの警戒感がやや和らぎ、投資家心理が改善した。
英アストラゼネカなど製薬のほか、不動産投資信託(REIT)を含む不動産関連の銘柄が上げた。通信やたばこ株、ユニリーバといった日用品関連にも買いが優勢だった。他方、地政学リスクが高まるとの懸念が後退したことで原油先物が値下がりし、石油株の売りを促した。鉱業や防衛・航空関連に売りが優勢で、指数の上値を抑えた。
FTSEの構成銘柄では、保険会社セント・ジェームズ・プレイスが4.31%高、産業・エネルギー会社のメトレン・エナジー・アンド・メタルズが4.25%高、製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズが3.16%高と相場をけん引。
一方、自動車保険のアドミラル・グループは4.61%安、航空・防衛大手BAEシステムズは3.73%安、資産運用大手インターミディエイト・キャピタル・グループ(ICG)は2.61%安となった。
〔ドイツ株22日 反発〕
22日のドイツ株価指数(DAX)は5営業日ぶりに反発し、前日比295.49ポイント高の2万4856.47で終えた。トランプ米大統領が、グリーンランド問題に関連して予定していた欧州8カ国への追加関税を見送ると表明した。
貿易問題を含め米欧の対立が深まるとの懸念が後退し、投資家心理が上向いた。
DAXでは、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が6.51%高と急伸し、高級車メーカーのポルシェが4.32%高、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズが4.28%高で続いた。半面、防衛大手ラインメタルは3.40%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは0.79%安、電力大手RWEは0.77%安と売られた。
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は続伸し、前日比0.98%高で終えた。
