【寄り付き概況】
2日の日経平均株価は反落して始まった。始値は前日比219円42銭安の2万7716円20銭だった。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染者が米国で初めて確認され、前日の米株式相場が大幅に下落した。世界的な感染拡大への警戒感からリスク回避目的の売りが優勢となっている。
日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。海外の短期筋による株価指数先物への売りが影響しているとの声が聞かれた。
新型コロナ「オミクロン型」の感染が世界各国に広がっていることを受け、政府が日本に到着する全ての国際線の新規予約を12月末まで停止するよう国内外の航空会社に要請したことなどから、オミクロン型感染拡大による足元経済への悪影響が意識され、買い手控え要因となった。一方、国内の新型コロナ感染が低水準で推移していることに加え、ワクチンの3回目接種が日本でも始まり、経済活性化への期待が継続し株価下支え要因となったが、寄り付き段階では売りが優勢だった。
国土交通省は日本に到着する全ての国際線の新規予約を12月末まで停止するよう国内外の航空会社に要請した。空運株の売りが目立つ。
円相場が1ドル=112円台後半と、前日に比べて円高・ドル安方向に振れており、トヨタや日産自など輸出関連銘柄の重荷として意識されている。
セクター別では、空運業、輸送用機器、非鉄金属、鉱業、その他金融業などが値下がり率上位、海運業、医薬品、精密機器、電気・ガス業、倉庫運輸関連などが値上がり率上位に並んでいる。
個別では、ソフトバンクグループとファストリは年初来安値を更新した。エムスリーやソニーGも売られている。一方、ダイキンやアステラスは上昇。リクルートとネクソンも買われている。
