25日午前の日経平均株価は続伸し、前日比217円77銭高の2万9093円00銭で終えた。
前日のNYダウが大幅高となったことを受け、日経平均株価も続伸。米国では、バイデン政権が超党派の上院議員とインフラ投資計画で合意し、米景気回復は更に進むとの見方が強まった。これを受け、東京株式市場も買い優勢で鉄鋼や非鉄、化学などの景気敏感株を中心に買いが流入した。日経平均株価は一時300円近い上昇となり2万9000円台を回復した
インフラ支出拡大への期待が米国の株式相場を押し上げた。日本時間25日午前に米株価指数先物が堅調に推移したのも支えに、東京市場でも景気敏感株を中心に買いが広がった。
ただ、その後は伸び悩み、日経平均は心理的節目の2万9000円を下回る場面があった。同水準を超えると最近は上値を抑えられる展開が多く、戻り待ちの売りに押されやすかった。
日経平均は23日、24日と終値の前日比騰落幅が10円に満たなかった。相場の方向感が見通しづらく、持ち高を積極的に傾けられないとの声も聞かれる。
市場からは「日経平均2万9000円超えの水準では上値が重い。東京で新型コロナ感染者が再び増え、上値を抑える要因となっている累積売買代金は多く戻り売りが出やすく、裁定売り残はカラカラで買い戻し余力に乏しい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆190億円、売買高は4億2403万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1610と、全体の約7割を占めた。値下がりは461銘柄、変わらずは116銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は鉄鋼、非鉄金属、鉱業などが上昇。下落は海運業、倉庫・運輸関連業、精密機器。
個別銘柄では、ソフトバンクグループやファーストリテイリング、マツダ、アドテスト、オムロンが高く、レーザーテックや東京エレクトロンなど半導体株、日本製鉄やJFEの鉄鋼株が上昇。INPEX、コマツ、SMCが値を上げた。
半面、エーザイや任天堂、キーエンスが安く、日本郵船や商船三井の海運株が下落。富士フイルムホールディングスが値を下げた。
東証2部株価指数は前日比56.80ポイント高の7673.90ポイントと4日続伸した。
出来高は1億249万株。値上がり銘柄数は251、値下がり銘柄数は125となった。
個別では、東京コスモス電機がストップ高。テクノ菱和、コメ兵ホールディングス、神島化学工業、リバーホールディングス、ファインシンターなど15銘柄は年初来高値を更新。岡本工作機械製作所、田岡化学工業、バイク王&カンパニー、タカトリ、テラプローブが買われた。
一方、ギグワークス、ドリームベッドが年初来安値を更新。光陽社、さいか屋、ムーンバット、セキド、東亜石油が売られた。
