215円高と反発、米株高を好感

3日午前の日経平均株価は反発し、前日比215円18銭(0.82%)高の2万6608円21銭で終えた。
 
2日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに大幅反発し、596ドル高となった。ロシアとウクライナが2回目の停戦協議を計画していることが明らかになったほか、2月のADP雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回る伸びとなったことも好感された。また、注目されたパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言は、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ptの利上げを支持する姿勢を示したことなどから、ハト派的な内容と受け止める向きもあった。
米株式市場で主要3指数がそろって上昇したことが支援材料となり、幅広い銘柄に買いが入った。日経平均の上げ幅は300円を超える場面があった。買い一巡後は次第に上げ幅を縮める展開だった。
 
ウクライナに侵攻したロシアが停戦に向けた対話を続けるとの姿勢を示し、警戒感が和らいだ。
前日の米債券市場では長期金利が上昇(国債価格は下落)した。利ざや改善の思惑から、三菱UFJや三井住友FG、第一生命HDなど金融株に買いが集まった。このところ下げが目立っていた自動車株や資源高の恩恵を受けやすい商社株にも買いが入った。
 
買い一巡後は伸び悩んだ。日本時間3日午前の取引でニューヨーク原油先物が一段と上昇し、1バレル114ドル台に乗せる場面があった。「資源インフレが米金融政策に影響したり、企業業績の悪化につながったりすることが意識されて、日本株の下押し圧力になりやすい」との見方があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3254億円、売買高は6億893万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1692と、全体の8割弱を占めた。値下がりは423、変わらずは64銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、全業種が上昇した。
 
個別では、米金利上昇を受けて三菱UFJや三井住友といった金融株が買われている。レーザーテック、エムスリー、ダイキン、キーエンスが上昇した。郵船、商船三井、任天堂なども堅調。マツダやコマツも高かった。NY原油先物相場の大幅続伸でINPEXは3%超の上昇となり、出光興産や三井物が買われ、住石HDや三井松島HDは商いを伴って急伸し、東証1部上昇率上位に顔を出している。
 
一方、ソフトバンクG、ファーストリテ、信越化、ファナックといった日経平均への寄与が大きい値がさ株はさえない。ファーストリテは2月の国内「ユニクロ」既存店売上高が7カ月連続の減収となった。公募増資や株式売出し、ヤフーとの提携見直しを発表したSREHDはストップ安を付けている。電通グループも下げた。
 
 
東証2部株価指数は前日比19.40ポイント高の7170.83ポイントと反発した。
出来高は5806万株。値上がり銘柄数は212、値下がり銘柄数は145となった。
 
個別では、東邦金属がストップ高。JFEシステムズ、コンテック、京福電気鉄道は昨年来高値を更新。日本伸銅、サンユウ、伊勢化学工業、ヨネックス、アップルインターナショナルはが買われた。
 
 一方、サンテック、ロックペイント、電業社機械製作所、ハイレックスコーポレーションが昨年来安値を更新。SDSホールディングス、ロブテックス、バリオセキュア、カクヤスグループ、ダイサンが売られた。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次