22日午前の日経平均株価は続伸し、前日比210円42銭(0.67%)高の3万1776円06銭で前場を終えた。
前日の米国株市場でハイテク株中心に買われナスダック総合株価指数が大きく上昇したことを受け、輸出主力株を軸にリスクを取る流れが強まった。米国では半導体セクターの上昇が特に目立った。主要な半導体関連銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も上昇し、22日の東京株式市場でアドテストや東エレクといった主力のハイテク株への買いを促した。日経平均は前週に1000円超下げ、18日には約2カ月半ぶりの安値を付けたとあって自律反発狙いの買いも入りやすかった。
また、22日の東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=146円台前半と円安・ドル高基調で推移していることも支えだった。日経平均の上げ幅は340円を超える場面があった。
その後は円安が一服したこともあり、利食い圧力に押し戻され上げ幅を縮小している。
買い一巡後は上げ幅を縮小した。前日に米長期金利は一時4.35%と、2007年11月以来の高水準となった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長引くとの警戒感は日本株相場の重荷で、上値追いの動きは限られた。
NT倍率は先物中心限月で14.11倍に上昇して始まったものの、200日移動平均線に抑えられる格好から、その後は前日の終値水準で推移している。日経225先物が寄り付き水準を回復するなか、改めてNTロングに向かわせる可能性はありそうだ。
東証株価指数(TOPIX)が16.36ポイント高の2257.85と続伸した。JPXプライム150指数は前引け時点で5.29ポイント(0.53%)高の1008.64だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4017億円、売買高は5億4514万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1087と、全体の約6割を占めた。値下がりは659、変わらずは88銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では銀行業、輸送用機器、卸売業の上昇が目立った。下落は海運業、不動産業、陸運業など。
個別では、傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングスが米ナスダック市場に新規株式公開(IPO)を申請したと発表したソフトバンクグループ(SBG)が高い。トヨタやデンソー、コナミGの上げも目立った。レーザーテック、アドバンテストなど半導体製造装置の主力銘柄が商いを伴い高く、ソフトバンクグループも買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも上昇した。三井物や三菱商事が値を上げ、芝浦メカトロニクスの上げ足も目立つ。I-PEXが大幅高、東和薬品も値を飛ばした。
半面、川崎汽船や商船三井が軟調、ダイキン工業も冴えない動き。メルカリが売られ、第一三共やアステラスも値を下げた。サカイ引越センターが急落、河西工業も大幅安となった。
