26日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前営業日比211円12銭(0.54%)高の3万9309円80銭と、前営業日22日に更新した史上最高値を上回って終えた。
きょう前場は日経平均が上値指向を継続し最高値圏を進む展開となった。半導体関連の主力銘柄が売られる一方で、銀行株や商社株、自動車株などのバリューセクターに買いが入り全体相場を押し上げた。3連休明けとなった東京株式市場だが、前週22日に史上最高値を更新し目先達成感も出やすい場面。ただ、連休中に欧州や米国株市場が上値指向を強めたことで買い安心感が浮上している。
日経平均は上げ幅を300円近くまで広げる場面があった。相場の先高観はなおも強く、ファストリやトヨタといった主力株に買いが強まった。海外投資家のなかでも動向が注目されている著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイの保有比率上昇への思惑から三井物など商社株の上昇も目立った。
半導体関連ではアドテストが買い一巡後は下げに転じ、前引けは小幅安で終えた。東エレク、レーザーテク、スクリンも下落した。23日の米株式市場では画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディアの時価総額が2兆ドルを上回る場面があった。決算発表以降、エヌビディア株の上昇の勢いが加速しているが、東京株式市場の半導体関連には利益確定売りが広がった。
値がさ半導体株はさえない展開となったが、TOPIX型の銘柄が堅調推移のためNT倍率は14.65倍まで縮小(前場終値で計算)。高値を更新できなかった東エレク、アドバンテストの後場の動向は気になるところだが、幅広い銘柄が買われたことから、前場のプライム市場の売買代金は2.9兆円と商いは活況だ。後場は、アジア株を横目に見ながら、日経平均は連日の史上最高値更新を試す展開を迎えよう。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは前営業日比22.37ポイント(0.84%)高の2683.08と、昨年来高値を上回った。JPXプライム150指数も続伸した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆9196億円、売買高は10億4699万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は995と、全体の6割だった。値下がりは608、横ばいは53だった。
業種別株価指数(33業種)は医薬品、銀行業、卸売業、輸送用機器などが上昇。下落は海運業、鉱業など。
個別では、トヨタ自動車が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも物色人気、中外薬、信越化、テルモ、第一三共が上昇した。野村マイクロ・サイエンスも値を飛ばした。ブレインパッドが急騰、ACCESSはストップ高、さくらインターネットなども大幅高だった。
半面、レーザーテックが利食われ、東京エレクトロン、SCREENホールディングスなどが軟調、ソニーグループも冴えない。ソフトバンクグループ(SBG)、KDDI、バンナムHDが下落した。イトーキが急落、ジャパンマテリアルも売られた。
