21円高 米株高、円安受け続伸も買い一巡後伸び悩み

5日午前の日経平均株価は小幅ながら続伸し、前日比21円95銭高の2万2497円89銭で前引けを迎えた。
前日の米株高を好感した動きが広がり日経平均株価は寄り付き直後に126円高の2万2602円まで値を上げたが、買いは続かず伸び悩む展開となった。
 
4日の米市場ではハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数が約3カ月ぶりに過去最高値を更新した。アップルが上場来高値を付けるなどハイテク株に値上がりが目立ち、東京市場でも東エレクや信越化など関連銘柄へ連想買いが広がった。
 
ただ、売りに押される場面もあった。「割安感」を手掛かりに物色された前日までの流れが一服し、トヨタや銀行株に利益確定売りの勢いがじわりと増した。中国などアジア株式相場の下げも心理面での重荷となった。
 
市場では、「日経平均が25日移動平均線(2万2553円)を上抜けるかどうかがポイント」との声が多く聞かれる。来週には日米欧で金融政策決定会合が開かれるため、「来週以降のスケジュールを考えると2万2500円より上に行くというのは考えにくい」との見方も出ていた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反落した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆1301億円、売買高は7億8490万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は731と、全体の3分の1ほどにとどまった。値下がりは1243、変わらずは105銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、ゴム製品、海運業、その他製品の上昇が目立った一方、鉱業、石油・石炭製品、証券・商品先物取引業などが下落した。
 
個別では、東芝からパソコン事業を買収するシャープが上昇。ソフトバンクグループが高く、ソニーも買い優勢。海運の商船三井の上げも目立った。任天堂も高い。東京エレクトロン、ファナックも堅調。TAC、メディカル・データ・ビジョンなども値を飛ばした。日本通信も買われたが、高値からは大きく伸び悩んだ。
 
一方、トヨタ自動車が軟調、5月販売が苦戦したファーストリテイリングも売りに押された。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも冴えない。東邦チタニウム、大阪チタニウムテクノロジーズなどチタン関連の下げが目立った。中外薬や大塚HDも売りに押された。
 
 
東証2部株価指数は前日比13.01ポイント高の7234.99ポイントと3日ぶり反発した。
出来高7390万株。値上がり銘柄数は187、値下がり銘柄数は234となった。
 
個別では、不二サッシがストップ高。三精テクノロジーズは一時ストップ高と値を飛ばした。日本リーテック、三光マーケティングフーズ、マーチャント・バンカーズ、ジャパンミート、マークラインズなど10銘柄は年初来高値を更新。第一稀元素化学工業、ノムラシステムコーポレーション、オプティマスグループ、イワキ、ビート・ホールディングス・リミテッドが買われた。
 
一方、三井金属エンジニアリング、コーアツ工業、土屋ホールディングス、森組、オーウイルなど21銘柄が年初来安値を更新。ファステップス、フライトホールディングス、中西製作所、パシフィックネット、日本和装ホールディングスが売られた。

 

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