209円高と大幅続伸、米中協議への進展期待

 
11日午前の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前日比209円27銭高の2万1761円25銭だった。
米中の貿易協議が進展するとの期待から前日の米株式相場が上昇したのを手掛かりに買いが優勢だった。円相場の下落を受け、輸出関連株に買いが入った。11日のアジア各国・地域の株式相場が上昇して始まったことで主力大型株を中心に買い戻された。
 
伸び悩む場面もあったが、円弱含み歩調を支えに盛り返し一時2万1773円47銭(前日比221円49銭高)まで上昇した。その後は前引けにかけて高値圏でもみ合い商状となった。
 
取引開始直後は、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション10月限のSQ(特別清算指数)推定値は2万1842円63銭だった。
 
市場からは「とりあえず米中協議への期待感で買われているが、中長期の資金は動いておらず、短期筋の先物売買が主体だ。米中協議の通過でいったん買われることがあっても、結局は出尽くしで売られる可能性がある」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆706億円、売買高は6億729万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1027、値下がりは1017とほぼ同数、変わらずは108銘柄だった。
 
 



業種別株価指数(33業種)は、鉱業、小売業、証券・商品先物取引業などが上昇し、下落はその他製品、サービス業、不動産業。

業種別株価指数(33業種)は、鉱業、小売業、証券・商品先物取引業などが上昇し、下落はその他製品、サービス業、不動産業。
 
個別では、前日に決算発表を行ったファーストリテイリングは1銘柄だけで日経平均を73円押し上げた。セブン&アイ・ホールディングスなど小売株も高い。為替の円安進行を受け、トヨタ自動車やホンダなど自動車株が上昇したほか、ソニー、村田製作所が値を上げている。郵船など海運株も買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほフィナンシャルグループなど銀行株も堅調に推移している。
 
半面、業績の下方修正を発表した安川電機が売られ、SMCも値を下げた。KDDIや花王も安い。ソフトバンクグループや任天堂も軟調に推移している。住友不や吉野家HDも安い。

東証2部株価指数は前日比11.75ポイント高の6703.80ポイントと6日続伸した。
出来高4919万株。値上がり銘柄数は165、値下がり銘柄数は193となった。
 
個別では、サイオス、広栄化学工業、ケミプロ化成、イトーヨーギョーが年初来高値を更新。ビート・ホールディングス・リミテッド、黒田精工、上村工業、インタートレード、ユタカフーズが買われた。
 
一方、サンコーテクノ、相模ゴム工業、東洋刃物、花月園観光が年初来安値を更新。バナーズ、東京コスモス電機、レオクラン、西芝電機、ジオスターが売られた。
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次