11日の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前日比202円58銭高の2万2699円76銭で前場を終えた。
前日の米ダウ工業株30種平均が196ドル高と6日続伸し、投資家がリスク運用を取る姿勢を強めて日本株にも買いが先行した。
2018年3月期の決算発表のピークを迎える中で、良好な業績を開示したスズキやKDDIなどに買いが集まり、相場全体の強含みにつながった。
ただ、米国ではインフレ加速観測が後退しており、為替相場は円高に振れている状況で、東京株式市場では、短期的に相場の過熱感が高まっていることもあり、買い注文が一巡した後は上値追いの勢いは限られた。
日経平均ミニ先物・オプション5月限のSQ推定値は2万2621円77銭。
為替市場は、日銀の国債買入オペ減額の思惑から109円19銭付近まで急落したが、109円40銭付近まで反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆4722億円、売買高は8億4143万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1150。値下がりは834、変わらずは97銘柄だった。
JPX日経インデックス400は、116.76ポイント高の15,796.57ポイント、東証株価指数(TOPIX)は11.53ポイント高の1789.15と、ともに上伸した。
業種別株価指数は、精密機器、電気機器、機械の上昇が目立ち、下落は、鉱業、繊維製品、ゴム製品など。
個別では、精密機器のテルモや、電機株のパナソニック、太陽誘電が大幅高となった。KDDI、ソフトバンクなどの情報通信株も高い。イーレックスが前・今3月期と連続最高益更新となり、ストップ高気配で推移した。
半面、18年3月期決算が減益となった国際帝石が売られ、ブリヂストンも下げた。新たな製品データの改ざんが見つかった三菱マテリアルは大幅に下げた。19年3月期が減益になる見通しを示したディーエヌエや東邦鉛は急落した。
東証2部株価指数は前日比28.83ポイント高の7141.73ポイントと3日ぶり反発した。
値上がり銘柄数は198、値下がり銘柄数は224となった。
個別では19年3月期は営業利益3.1倍で2円増配となった川本産業、10日に復配を発表しているセブンシーズホールディングスが一時ストップ高と値を飛ばした。
日本電通、ジャパンミート、魚喜、TTK、MCJなど11銘柄は年初来高値を更新した。
ヨネックス、田岡化学工業、技研ホールディングス、ビート・ホールディングス・リミテッドは値上がり率上位に買われた。
一方、丸尾カルシウム、ロンシール工業、省電舎ホールディングス、東邦化学工業など10銘柄が年初来安値を更新。
日本伸銅、ソフト99コーポレーション、ダイトーケミックス、エムジーホームは値下がり率上位に売られた。
