196円高と上昇、半導体以外に買い

 
25日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比196円74銭(0.51%)高の3万9001円39銭だった。取引時間中に3万9000円を上回るのは14日以来およそ1週間ぶり。
 
きょう前場は跛行色の強い地合いとなり、半導体関連の主力株は軒並み値を下げたが、銀行、生保など金融株や自動車株などが買いを集め全体相場を押し上げた。PBR(株価純資産倍率)が相対的に低い銘柄で構成する東証株価指数(TOPIX)バリュー指数の上昇率は2%を超える場面があり、TOPIXグロース指数の上昇率を上回って推移した。
 
日経平均は前引け時点でフシ目の3万9000円台を回復している。前日の米ハイテク株安は買い手控え要因となったものの、バリューセクターへの資金シフトが顕著で上値指向に拍車がかかった。機関投資家による配当金再投資の買いが観測されるほか、一部ショート筋の買い戻しが株価に浮揚力を与えているもよう。
 
一方、前日の米市場ではハイテク株の下落が目立ったことから、東エレクなど半導体関連株の一角に売りが出た。日経平均は値がさハイテク株の下落が影響し、小幅に下げる場面もあった。
 
為替は1ドル159円30銭台と円安ドル高は一服している。昨晩は一時158円80銭台と瞬間的に1円弱円高ドル安に振れたことで、「政府・日本銀行による円買い介入」との思惑も強まったが、システムトレードによるものとの観測。ただ、為替は急変動する可能性が非常に高まっていることから、積極的な日本株の売買は手控えられ、プライム市場の売買代金低迷は続くと考える。長期金利も上昇していることから、後場は為替、債券市場を睨んだ展開となりそうだ。3万9000円前後でのもみ合いを想定する。

 


 
TOPIXは続伸し、前引けは39.40ポイント(1.44%)高の2779.59だった。JPXプライム150指数は続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8955億円、売買高は7億3727万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1457。値下がりは162、横ばいは25だった。
 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、保険業、証券・商品先物取引業が上昇率上位。下落はパルプ・紙のみ。
 
 
個別では、自動車保険の保険料引き上げが決定したことでMS&AD、SOMPOホールディングス、東京海上など損保株が上昇したほか、長期金利上昇を受けて、りそなホールディングス、コンコルディア・フィナンシャルG、ふくおかフィナンシャルG、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友など金融株が総じて買われている。栃木銀行、筑波銀行など地銀株も物色人気。トヨタ自動車が買われた。日立製作所が高く、三菱商事も堅調。このほかIHIの上げ足が際立っている。
 
半面、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)やナスダック下落などを受けて、レーザーテック、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクス、スクリーンHDなど半導体株が下落。売買代金首位のディスコが大幅安、レーザーテックも下値を摸索。このほか、村田製作所、アルプスアルパイン、TDK、太陽誘電などアップル関連も総じて安い。ソフトバンクグループ、TOPPAN、ニデックも下げた。デクセリアルズも大きく水準を切り下げた。

 

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