19円高と4日続伸、安寄り後小幅高

12日前引けの日経平均株価は4日続伸した。前日比19円08銭高の2万1223円36銭で取引を終了した。
前日の米株式相場が下落したことや、上海や香港の株式相場が下げて始まったのを受けて小口の利益確定売りが先行して始まった。

トランプ大統領が6月下旬に開催される20カ国・地域(G20)首脳会議の際に米中首脳会談がなければ中国からの輸入品に追加関税を課すと発言しており、米中対立への懸念も相場の重しとなった。

一方で、内閣府が寄り付き前に発表した4月の機械受注統計で、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が前月比5.2%増と、QUICKがまとめた市場予想の中心値(0.8%減)を上回り、基調判断も上方修正された。

これを受けて受注持ち直しに期待した買いが、ファナックや安川電など機械関連株に買いが入り下値を支えた。
日経平均は、55円高まで上昇する場面もあったが、買いは続かなかった。

市場からは「前日終値を挟んで往ったり来たりだ。機械受注がサポートした面はあるが、週末のSQ(特別清算指数)算出をにらんだ思惑的な先物売買もあるのではないか。テクニカル上では、25日線を保つ一方、100日線で抑えられており、目先もみ合いか」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は1.16ポイント安の1560.16だった。JPX日経インデックス400は小幅反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9022億円、売買高は5億681万株だった。値上がり銘柄数は916銘柄、値下がり1118銘柄、変わらず104銘柄だった。


業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、精密機器、小売業の上昇が目立ち、下落はその他製品、証券・商品先物取引業、銀行業など。
 
個別では、日東製網が11日に発表した20年4月期の連結業績予想で大幅増益を見込むことを好感され一時ストップ高となった。11日前引け後に、A種種類株式の全部取得と消却を発表したシャープは大幅続伸した。王子ホールディングス、日本製紙の紙・パルプ株は堅調だった。NTTデータ、参天製薬、日清製粉グループ本社が高く、ファストリ、セブン&アイが上昇した。
 
半面、スプリントと、TモバイルUSの合併承認を巡る不透明感からソフトバンクグループが軟調だった。みずほフィナンシャルグループ、りそなホールディングスの銀行株が売られた。ドバンテスト、ヤフーも値を下げ、東エレク、TDK、オムロンが下落した。
 
東証2部株価指数は続伸した。前日比31.62ポイント高の6605.53ポイントだった。
出来高1910万株。値上がり銘柄数は206、値下がり銘柄数は166となった。

きょう東証2部に上場したuprは公開価格の3300円を約2割上回る4000円で初値を付けた。
同社は物流向け荷役台(パレット)のレンタルなどを手掛ける。

個別では、アシードホールディングスが一時ストップ高となった。工藤建設、エプコ、アスモ、カワサキ、ウェルス・マネジメントなど8銘柄は年初来高値を更新した。オプティマスグループ、フライトホールディングス、神鋼環境ソリューション、FRACTALE、篠崎屋が買われた。
 
一方、ブルボン、はごろもフーズが年初来安値を更新した。ダイヤモンドエレクトリックホールディングス、価値開発、アマテイ、ウイルコホールディングス、東邦金属が売られた。
 

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