17日午前の日経平均株価は続伸し、午前の終値は前週末比19円60銭高の2万1136円49銭だった。
前週末の米国株安で売りが先行して安く始まった。米半導体大手ブロードコムの売上高見通しの下方修正を受けて、同関連株の下落が目立った。週明けの東京市場では国内の有力証券会社が東エレクなど多数の同関連銘柄の格付けを「アンダーパフォーム」に引き下げたと伝わり、投資家心理は一段と冷え込む形となった。
一方で、円安が下値を支え、また、市場が注視していた香港株が高く推移していることで先物に買い戻しが入って相場全体を支えた。
値がさの主力株主導でやや上げ幅を広げる場面があった。
東証1部では値上がり銘柄より値下がり銘柄の方が多いものの、ファーストリテイリング1銘柄で日経平均を約30円押し上げた。
ただ物色の広がりには欠け、前引けにかけては上げ幅を縮小した。業績の先行き懸念から半導体関連が軒並み下げ、相場全体の重荷になった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で7710億円、売買高は4億4483万株と低調だった。東証1部の値上がり銘柄数は643と、全体の3割だった。値下がりは1386、変わらずは109銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は水産・農林業、海運業、保険業の上昇が目立ち、下落は鉄鋼、非鉄金属、電気・ガス業など。
個別銘柄では、ソニーが売買代金トップで高く、花王、キッコマン、ファストリ、日水、郵船、東京海上が上昇した。ソニーがじり高となり、任天堂は小高く、ソフトバンクGや楽天、ファーストリテが買われた。フリービットが値上がり率トップに買われ、ディー・エル・イーも商いを伴い大幅高に買われた。
一方、東エレクやアドテストが大幅安。キーエンス、ファナック、武田が下落した。日本製鉄、住友鉱が安く、東京ガス、ZOZOはさえない。エイチームが急落、日本通信も安い。ヤーマンも下落した。
東証2部株価指数は前週末比21.90ポイント安の6491.19ポイントと3日続落した。
出来高1967万株。値上がり銘柄数は190、値下がり銘柄数は182となった。
個別では、アイケイ、新内外綿、IJTT、中央魚類、東京會舘が年初来安値を更新。アイル、アオイ電子、扶桑電通、イトーヨーギョー、アルチザネットワークスは値下がり率上位に売られた。
一方、エプコ、スリープログループ、FUJIKOH、北海道コカ・コーラボトリング、ミダックが年初来高値を更新。リミックスポイント、FRACTALE、兼松エンジニアリング、ダイヤモンドエレクトリックホールディングス、アートスパークホールディングスが買われた。
