30日午前の日経平均株価は続落し、前日比185円57銭安の2万3146円37銭で終えた。
NYダウは反発したが、前日の日経平均株価は下げ渋って引けたことから、小幅安でスタートした。NYダウ先物が下落していることも警戒感を呼び、日経平均の下げ幅は200円を超える場面があった。週末要因に加え、米大統領選を控え積極的な買いは見送られている格好だ。
フランスやドイツが一部でロックダウン(都市封鎖)に踏み切るなど、欧州では新型コロナの影響が深刻化している。経済活動の抑制による景気下押しが改めて意識され、投資家心理を下向かせた。週末で持ち高調整の売りが出やすかったとの指摘もあった。
一方で下値では押し目買いが入った。ファナックやアドテストなど、29日に今期の業績予想を上方修正した値がさ株の一角に活発な買いが入って、相場を下支えした。
市場関係者は「2万3200円近辺にある13週移動平均線を維持できなければ、下げ基調に入る可能性がある」と指摘していた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆781億円、売買高は5億2042万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1776と、全体の約8割を占めた。値上がりは338、変わらずは59銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は医薬品、証券・商品先物取引業、その他製品、電気機器を中心に全業種が下落した。
個別銘柄では、京セラやアルプスアルが売られたほか、東エレク、スクリン、日本電産、NECなども下落した。武田、エーザイ、大日本住友も安い。大和証G、野村、ソフトバンクG、任天堂も下落し、ソニーは利益確定売りに押された。OLCが急落し、JR東日本、JR東海は続落した。
半面、オークマが逆行高。エプソン、コニカミノルタ、アドバンテス、ファナックも上昇した。NTTドコモ、ファーストリテがしっかり。島忠は急騰した。
東証2部株価指数は前日比59.21ポイント安の6127.70ポイントと5日続落した。
出来高1億2987万株。値上がり銘柄数は122、値下がり銘柄数は261となった。
個別ではピーエイが一時ストップ安と急落した。新内外綿、北日本紡績、ラピーヌは年初来安値を更新。セキド、東邦金属、リンコーコーポレーション、バイク王&カンパニー、ストリームが売られた。
一方、アサヒ衛陶が年初来高値を更新。スガイ化学工業、グリムス、エスティック、ケー・エフ・シー、ショクブンが買われた。
