20日の日経平均株価は反落した。午前の終値は前週末比181円84銭安の1万9715円42銭だった。
新型コロナウイルスの感染拡大に対する外出制限を巡り、トランプ米大統領が経済活動の再開に向けた指針を公表し、前週末の米株式相場は大幅高となった。
ただ、前週末17日に大幅な反発となった反動や、戻り待ちの売りになどから売りが先行。午前9時5分には、同285円47銭安の1万9611円79銭を付ける場面もみられた。売り一巡後は、動意に乏しい動きとなり、小幅安にとどまった。
日経平均は節目の2万円やテクニカル面で重視される1月20日から3月19日までの下落幅に対する半値戻し(約2万0318円)も視野に入りつつある。
しかも、2019年1月以降の価格帯別累積売買代金では、「2万円から2万2000円までがボリュームゾーンになっている」状況。日経平均は戻り売り圧力が強まりやすい水準に入ってきており、上値を追うためには売りを吸収する市場エネルギーの回復が必要となりそうだ。
ただ、下値では底堅さがある。市場関係者は「このところ相対的に中小型株が強い状況が続いている」と指摘。東証規模別株価指数・小型が上昇して終えており、個人投資家を中心にした押し目買いが相場を下支えした。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8926億円、売買高は4億7446万株だった。
中小型材料株が買われ、値上がり銘柄数が値下がり数を小幅ながら上回った。
東証1部の値下がり銘柄数は1022と、全体の47.1%を占めた。値上がりは1056銘柄、変わらずは89銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、精密機器、その他製品、非鉄金属の下落が目立ち、上昇は銀行業、空運業、証券・商品先物取引業など。
個別では、ファーストリテイリングが安く、トヨタ自動車、マツダ、いすゞも軟調。キーエンス、横河電、ミネベアが下落。第一三共や中外製薬も安い。ヤマハやシチズンの下げも目立った。テラスカイ、ペプチドリームも値を下げた。
半面、ソフトバンクグループが堅調、レーザーテックも上昇した。武田薬品工業も買いが優勢。太平洋セメや住友大阪が上昇。三菱UFJや三井住友FGも上げた。アステリア、テモナはストップ高に買われた。
東証2部株価指数は前週末比60.00ポイント高の5643.88ポイントと続伸した。
出来高5378万株。値上がり銘柄数は290、値下がり銘柄数は112となった。
個別では、富士ソフトサービスビューロ、リテールパートナーズがストップ高。ロックペイントは一時ストップ高と値を飛ばした。パス、日本インシュレーション、リバーホールディングスなど5銘柄は年初来高値を更新。セントラル総合開発、Jトラスト、パシフィックネット、浜井産業、ダイトーケミックスが買われた。
一方、コーアツ工業、丸尾カルシウムが年初来安値を更新。スガイ化学工業、堺商事、神鋼鋼線工業、カワセコンピュータサプライ、サンセイが売られた。
