10日午前の日経平均株価は小幅に続伸し、前日比18円24銭高の2万7598円11銭で終えた。
朝方は前日の欧米株市場が総じて高かったことを受けリスクを取る動きが鮮明だったものの、買い一巡後は目先筋の売りが上値を押さえ日経平均は上げ幅を急速に縮めた。TOPIXは一時マイナス圏に沈む場面もあった。あすから3連休に入ることや、日本時間今晩に1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることで大型株を中心に買いポジションを低める動きが反映された。ただ、中小型株は好決算を背景に買われるものも多い。
値がさの半導体関連銘柄やグロース(成長)株に買いが入った。好決算を発表した銘柄も物色された。
ただ、相場全体を押し上げるほど買いの勢いは続かず、東京市場が11日から3連休となるのを前に利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。このところ上昇が目立っていた銀行株や9日に決算発表したトヨタが下落した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に続伸した。TOPIXは前日終値を下回る場面があった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆8508億円、オプションSQの影響を除くとここ数日とおおむね同水準だろう。売買高は7億3402万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1105、値下がりは939、変わらずは135銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は化学、金属製品、医薬品などが上昇。下落は輸送用機器、ゴム製品、銀行業など。
個別では、東京エレクトロンが買い優勢、ソニーグループもしっかり。ルネサスエレクトロニクスが買いを集め、SUMCOも上昇した。資生堂、ホンダ、フジクラ、アドテスト、サイバー、エムスリーが高かった。ヴィンクス、日本道路などが急騰した。
半面、レーザーテックが安く、ソフトバンクグループも売りに押された。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが冴えず、第一生命HD、ソフトバンクグループ、デンソーが下げた。シマノも利食われた。ケイアイスター不動産が急落、ヤマトホールディングスも大幅安となった。
東証2部株価指数は前日比4.56ポイント高の7287.52ポイントと続伸した。
出来高8621万株。値上がり銘柄数は195、値下がり銘柄数は168となった。
個別ではマミヤ・オーピーが一時ストップ高と値を飛ばした。田辺工業、中西製作所、コンテックは昨年来高値を更新。いい生活、FRACTALE、東京ラヂエーター製造、パルステック工業、フライトホールディングスは値上がり率上位に買われた。
一方、日本ケアサプライ、オリジナル設計、TVE、日本精機、カーチスホールディングスなど6銘柄が昨年来安値を更新。ユニバンス、理経、ケミプロ化成、湖北工業、キョウデンはが売られた。
