4日の日経平均株価は反落した。午前の終値は前週末比170円03銭安の1万9521円44銭だった。
北朝鮮による核実験を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり、ほぼ全面安の展開となった。
マティス米国防長官が米国や同盟国に対する脅威に「大規模な軍事的対応で望む」と発言したのを受け、米朝の軍事衝突の可能性が意識された。
取引時間前に進んでいた為替の円高・ドル安を受けて、売りが先行した。徐々に下げ幅を広げ、日経平均株価は一時212円安の1万9479円まで値を下げた。3日の北朝鮮による核実験を受けて、リスク回避目的の売りが出た。
ただ、市場関係者からは「過去5回の北朝鮮による核実験の影響をみるといずれも相場のトレンドを変えるものではない」との冷静な見方が出ている。押し目買いも入っているとみられ、下げ幅は限定だ。
前週末に発表された米国の8月雇用統計はさえない内容だったが、ISM製造業景況指数が6年ぶりの高水準となり、投資家心理を支えているとみられる。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反落した。
東証1部の出来高は8億4451万株、売買代金は8723億円で、騰落銘柄数は値上がり166銘柄、値下がり1816銘柄、変わらず41銘柄だった。
個別では、政府が月内にも追加売却すると伝わった日本郵政が3%安。セブン&アイが年初来安値を付けた。住友鉱やマツダ、日立が下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが冴えず、キーエンス、東京エレクトロンなども軟調。ヤマトHD、東ガスや住友不が安い。
半面、スズキが上昇。SOMPOやANAHDが買われた。石川製作所が値を飛ばし、アルコニックス<3036>が買われ、ノーリツ鋼機、日新電機なども上昇した。
東証2部株価指数は前週末比100.27ポイント安の6497.77ポイントと反落した。
値上がり銘柄数は86、値下がり銘柄数は371となった。
個別では、川上塗料、郷鉄工所、カーチスホールディングス、象印マホービンが年初来安値を更新。プレミアムウォーターホールディングス、大興電子通信、ジューテックホールディングス、アウンコンサルティングが売られた。
一方、技研興業がストップ高。黒谷、eBASE、伊勢化学工業、理研コランダムなど17銘柄は年初来高値を更新。DNAチップ研究所、ゼット、FDKが買われた。
