15日午前の日経平均株価は反発し、午前の終値は前日比164円16銭高の2万3305円71銭だった。東証株価指数(TOPIX)は13.43ポイント高の1697.83と、いずれも反発。
前日の海外市場では米中の調整が難航しているとの見方が強まり、1ドル=108円台前半に円が上昇。日本株は「上値の重い展開になる」とみられていた。
取引開始前にクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が「中国との貿易協議が非常に建設的に進み、貿易合意に近づいている」との考えを示したと伝わり、買いが優勢になった。
下げに転じる場面もあったが、下値は堅く、その後はプラス圏に浮上した。
株価指数先物に海外投資家の買いが入ったうえ、円相場も対ドルで伸び悩み、日経平均は上げ幅を広げる展開になった。
市場からは「クドロー発言は寄り付き前から出ていた話であり、下げに転じた後に急上昇した動きは不思議に感じる。ただ単に仕掛け買いが入ったかも知れない。決算も終わり、一段高には支援材料が欲しいが、海外投資家が現物株買いに動いており、上昇基調は変わらないとみている」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は6億9419万株、売買代金は1兆825億円。騰落銘柄数は値上がり1762銘柄、値下がり317銘柄、変わらず72銘柄。
個別では、アドバンテストや東京エレクトロンといった半導体関連株が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど銀行株も値を上げている。ファーストリテイリングや武田薬品工業、リクルートホールディングスも高い。
半面、前日に経営統合報道で急騰したLINEとZホールディングスは急反落。ソフトバンクグループも値を下げた。資生堂や日産自動車、SMCが安い。
東証2部株価指数は前日比50.13ポイント安の6920.11ポイントと3日続落した。
値上がり銘柄数は187、値下がり銘柄数は184となった。
個別では、レオクランが一時ストップ安と急落した。魚喜、日本食品化工、カネミツ、テクノアソシエは年初来安値を更新。那須電機鉄工、要興業、中西製作所、インタートレード、ピーエイが売られた。
一方、技研ホールディングス、ソフト99コーポレーション、マイスターエンジニアリング、上村工業、瑞光など9銘柄が年初来高値を更新。RVH、相模ゴム工業、黒田精工、フライトホールディングス、栗林商船が買われた。
