160円安と反落、米株安で利益確定売り

15日午前の日経平均株価は反落し、前日比160円05銭安の3万0510円05銭で終えた。下げ幅を320円超まで拡大する場面もあった。
きょうは朝方から主力株をはじめ広範囲に売りがかさむ展開となり、日経平均は反落した。
前日に終値で31年ぶりの高値を付けたとあって、達成感や過熱感から売りが優勢となった。円相場がやや円高水準にあることも重荷となった。
 
前日の米国株市場では注目された8月のCPI伸び率が市場コンセンサスを下回ったことから金融緩和的環境が続くことへの期待感が出る一方、景気減速への警戒感が改めて意識されNYダウは下値模索の展開となった。東京株式市場でもこのリスク回避の流れを引き継ぐ格好となっている。半面、下げた場面では押し目買いも入り下値を支えた。
 
午前の取引時間中に中国の経済指標が相次いで発表され、8月の工業生産高や同小売売上高などが市場予想を下回った。
市場では「想定通りの悪い結果という印象。中国政府が(不動産融資の規制といった)景気抑制スタンスを後退させるとの期待から、株式相場にはプラスと受け止める向きが多そうだ」との声が聞かれた。日経平均は指標発表後から前引けにかけて下げ幅を縮めた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5308億円、売買高は6億934万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1958と、全体の9割を占めた。値上がりは190、変わらずは38銘柄だった。
 
一方、土屋ホールディングス、ダイショー、サイオス、日本ピグメント、ダイトーケミックスなど11銘柄が年初来高値を更新。ニッチツ、広栄化学、グローバルダイニング、SIG、アサヒ衛陶が買われた。
 



業種別株価指数(33業種)は鉄鋼、不動産業、証券・商品先物取引業などが下落。上昇は海運業だけだった。
 
個別ではソフトバンクグループ(SBG)が売買代金トップで株価が大きく値を下げた。トヨタ、日産自も軟調だった。村田製、ソニーグループが売りに押され、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも軟調。ベイカレント・コンサルティングも売られた。東京機械製作所は3日連続ストップ安。エニグモも大幅安だった。
 
半面、レーザーテック、東京エレクトロン、アドテストが高く、川崎汽船も上昇。エムスリー、ギフトも値を上げた。サインポストが続急騰、ヤーマンはストップ高に買われた。
 
東証2部株価指数は前日比50.96ポイント安の7844.20ポイントと4日ぶり反落した。
出来高は7271万株。値上がり銘柄数は109、値下がり銘柄数は267となった。
 
個別では、石井表記、ウインテスト、ウイルテック、ヴィスコ・テクノロジーズ、フリージア・マクロスが売られた。
 

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