3日午前の日経平均株価は続伸し、前日比157円45銭高の2万0558円23銭で前場を終えた。
取引時間中としては2015年8月19日以来、約2年1カ月ぶりに2万0500円を上回った。
朝方は、2日の米国株式の最高値更新を受けて買い優勢で始まった。その後、利益確定売りにいったん上値が重くなったが、円相場が1ドル=113円台へ弱含むとともに上げ歩調を強め、一時2万582円26戦(前日比181円48銭高)を付ける場面があった。その後も買い気は根強く前引けにかけて高値圏で推移した。
米サプライマネジメント協会(ISM)が2日発表した9月の製造業景況感指数が60.8と13年4カ月ぶりの水準に上昇した。ISM指数は日米の株価指数に先行することで知られ、海外投資家の先高期待が高まった。
また、民進党の枝野幸男代表代行は2日午後、希望の党に合流しない民進進のリベラル系前議員を集めた立憲民主党を立ち上げると表明した。野党勢力の一本化に失敗したことから与党の対抗勢力が割れ、自民党が選挙戦で有利になるとの期待感も投資家心理の改善につながった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆665億円、売買高は7億1407万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1099、値下がりは818、変わらずは113銘柄だった。
個別では、米投資ファンドによるTOBが明らかとなったアサツーDKは大幅高。三井不や住友不の上昇が目立ち、業種別TOPIXで不動産業は上昇率で首位だった。日電産とキーエンスは年初来高値を更新した。
トヨタ自動車が堅調、ソニー 、ファナックも買いが優勢。キーエンスも高い。ミタチ産業が連日のストップ高に買われたほか、アサツーディ・ケイも値を飛ばした。ペッパーフードサービスの上げ足も目立った。
一方、国際石開帝石とJXTGは下落した。資生堂や小野薬、花王は売られた。
ダイフクが軟調、住石ホールディングスが利食われ、クリエイトSDホールディングスが急落、イソライト工業、共英製鋼なども安い。
東証2部株価指数は前日比7.32ポイント高の6766.25ポイントと5日続伸した。
値上がり銘柄数は272、値下がり銘柄数は164となった。
個別では、三井住建道路、土屋ホールディングス、ソルコム、北海道コカ・コーラボトリングなど33銘柄が年初来高値を更新。大興電子通信、ダイヤモンド電機、ウイルプラスホールディングス、セーラー万年筆、いい生活が買われた。
一方、象印マホービン、アルデプロが年初来安値を更新。トーヨーアサノ、パルステック工業、富士通コンポーネント、フジックス、リミックスポイントが売られた。
