9日午前の日経平均株価は反落した。前日比147円33銭(0.64%)安の2万3030円77銭で午前の取引を終えた。
為替が1ドル=108円台前半と、前日午後3時時点に比べ1円を超える大幅な円高・ドル安に振れたことが売り材料となった。日経平均は前日まで6営業日続伸しており、「短期投資家の利益確定売りが出やすかった」という。心理的な節目の2万3000円を下回って推移する場面もあった。
一方、買い材料は景気回復加速への期待を背景とした前日の米国株高。東京株式市場では「米株高に刺激されて世界的にリスク資産である株式への資金流入が活発化する」との見方が出ている。
節目割れの水準では、これまで買いそびれていた投資家などの買いが入り、全体に底堅さが目立った。市場では「経済指標の改善を受けた景気回復期待や各国の金融緩和を背景に、目先は売りが続きにくい」との声があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2437億円、売買高は8億0873万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1436。値上がりは646銘柄、変わらずは84銘柄だった
業種別株価指数(全33業種)は銀行業、電気機器、輸送用機器が下落し、情報・通信業、小売業、空運業は上昇した。
個別では、トヨタ自動車、日産自が軟調、レーザーテック、日本製鉄、バンナムHDが売られた。商船三井、HOYA、東京エレクトロンも安い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも売りに押された。朝日放送グループホールディングスが急反落、アイルも大幅安となった。
半面、ファーストリテイリングが高く、ソフトバンクグループもしっかり。キーエンスも頑強。東京海上ホールディングスが買われた。ワイヤレスゲートはストップ高となった。古河電池はストップ高カイ気配。関西電、資生堂、味の素も上昇している。
東証2部株価指数は前日比44.49ポイント安の6506.00ポイントと7日ぶり反落した。
出来高1億6905万株。値上がり銘柄数は189、値下がり銘柄数は210となった。
個別では、RVH、日本アビオニクス、ベース、中央ビルト工業、フォーバルテレコムが売られた。
一方、アクロディア、ウイルコホールディングスがストップ高。JMACSは一時ストップ高と値を飛ばした。アウンコンサルティング、北海道コカ・コーラボトリング、ファーマフーズ、FRACTALE、ODKソリューションズなど13銘柄は年初来高値を更新。田岡化学工業、イトーヨーギョー、アサヒ衛陶、セコニック、ウイルテックが買われた。
