144円安と反落、日銀結果発表を控え様子見ムード

 
19日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比144円15銭(0.36%)安の3万9596円29銭だった。
 
きょう前場は日銀の金融政策決定会合の結果発表を控え様子見ムードが広がり、日経平均は軟調に推移した。前日に先物主導で1000円を超える上昇を示していたこともあり、きょうは目先筋の利益確定売りや機関投資家のポジション調整の売りなどが上値を押さえる形となった。下げ幅は一時300円を超えた。
 
ただ、下値では押し目買いも観測され下げ幅は限定的。なお、値上がり銘柄数が値下がりを上回っている。日銀の決定会合の結果は昼ごろに開示される見通しで、既に政策変更はおおむね織り込まれているが、引け後に植田日銀総裁の記者会見も予定されており、全体相場は後場に不安定な値動きとなることも予想される。
 
前日の日経平均は株価指数先物への投機的な買いで急伸していたとあって、いったん先物売りが先行した。指数寄与度の大きいファストリやソフトバンクグループ(SBG)、テルモなどに売りが出て相場の押し下げ要因となった。
 
18日のNYダウ工業株30種平均は反発した。ハイテク株の上昇が支えとなった。米半導体大手エヌビディアは18日、生成AI(人工知能)向けの新たな半導体を発表した。ただ、同日の通常取引で上昇したエヌビディア株は、時間外取引で下落しており、午前の東京市場ではアドテストなど関連株の売りを促した面もある。
 
ランチタイムに日銀会合の結果が伝わるとの公算が大きいものの、「マイナス金利の解除」「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール(YCC))の終了」「上場投資信託(ETF)などリスク資産買い入れの終了」は織り込み済みのため、想定の範囲内であれば、売買材料とはならないと考える。市場は、15時30分からの記者会見で植田日銀総裁が「ハト派」な発言をするかどうかに関心が移っており、後場の東京株式市場は引き続き売買手控えとなりそうだ。

 


 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは6.31ポイント(0.23%)高の2728.30だった。JPXプライム150指数も続伸し、1.22ポイント(0.10%)高の1191.54で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆1277億円、売買高は8億1180万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は642。値上がりは948、横ばいは66だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、医薬品などが下落。上昇は鉱業、その他金融業、鉄鋼、不動産業など。
 
個別では、アドバンテスト、ルネサスエレクトロニクスが下落したほか、テルモ、中外製薬、リクルート、TOPPANホールディングスがさえない。他では、三井E&S、DMG森精機がきつい下げとなった。
 
一方、日銀会合の結果発表を控え、三菱UFJなど銀行株には思惑的な買いが入った。東京エレクトロンが切り返しているほか、住友不動産、クレディセゾン、INPEXが上昇。トヨタ、レーザーテクは上げた。また、一部証券会社のレポートを材料にニデックが買われた。さくらインターネットが続伸した。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次