143円安と軟調、米株安で利益確定売り

 
11日午前の日経平均株価は続落し、前日比143円50銭安の2万6612円74銭で前場を終えた。
世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続き投資家心理が落ち込むなか、米雇用情勢の悪化懸念や米追加経済対策の協議の膠着などを背景にリスク回避の動きが優勢だった。
朝方は売り買いが交錯したが、前場中盤にかけて当面の利益を確保する売りが増えて下値を切り下げる銘柄が相次いだ。下げ幅は、外国為替市場で1ドル=103円台まで円が上昇したのも背景に一時、前日比200円を超える場面があった。
 
欧州中央銀行(ECB)が10日、追加金融緩和策として資産購入の増額を決めたことが買い材料となった。半面、同日のNYダウ工業株30種平均の軟化が大型銘柄の売り物を呼んだ。
 
株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)の算出日ということで神経質な動きが続いた。年末を控え、「SQ算出日という流動性が高まりやすいタイミングを狙って国内機関投資家による持ち高調整の売りが出ている可能性がある」との指摘もあった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6282億円、売買高は6億9173万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1015、値上がりは1050だった。変わらずは114銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、電気機器、海運業が下落し、輸送用機器、銀行業、空運業は上昇した。
 
個別では、連日大商いのソフトバンクGが大量の売りに押されて反落した。村田製が下落し、日本電産、ファナック、キーエンス、ファーストリテ、ダイキン、信越化、7&iHDが安い。
半面、トヨタが買いを集めて大幅に上昇した。ネクソンも大幅高。任天堂がにぎわい、ソニー、バンナムHD、三菱UFJ、三井住友は堅調。アステラス薬、中外薬、ANAは買われた。
トヨタや味の素が上昇した。エムスリーも買われた。
 
東証2部株価指数は前日比45.72ポイント安の6615.43ポイントと3日続落した。
出来高1億3110万株。値上がり銘柄数は203、値下がり銘柄数は184となった。
 
個別では、バリオセキュア、梅の花、フレンドリーが年初来安値を更新。大盛工業、ジャパンエンジンコーポレーション、イムラ封筒、リード、アマテイが売られた。
 
一方、STIフードホールディングス、日本製罐、ヒラノテクシード、石井表記、タカトリなど8銘柄が年初来高値を更新。神島化学工業、ツインバード工業、Abalance、セキド、ファーマフーズが買われた。
 

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