142円安と反落、利益確定売り

5日午前の日経平均株価は反落した。午前の終値は前日比142円52銭安の2万2431円14銭だった。
4日の米国市場は追加経済対策をめぐる政府や議会の関係者による発言に一喜一憂し、主要株式指数が上昇して終わった。しかし、前日までの2日間で800円超上げた反動で利益確定売りが優勢となった。
新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒も重荷だった。空運や海運が安く、石油や鉱業が高かった。前日大引け後に発表した決算の内容が良かったソニーも戻り売りに押されるなど、全般的に上値の重さが目立った。
 
外国為替市場で円相場が1ドル=105円台半ばまで円高・ドル安となったことも輸出関連企業を中心に重荷となった。
 
10時45分に発表された7月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比で大幅に低下したが、「新型コロナの再感染拡大リスクが意識されるなか、非製造業の多少の減速は予想されていた」との声があり、市場の反応は限定的だった。
 
市場からは「連日上昇の反動であり、当然の調整だ。市場は新型コロナウイルスの新規感染者数に関心があり、見極めたいとの空気もある。ただ、感染者数がピークアウトすれば、マネー流入に変化がないだけに上値を試すだろう」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆301億円、売買高は5億7412万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
東証1部の値下がり銘柄数は1454、値上がりは632、変わらずは83銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)では、陸運業、空運業、電気・ガス業の下落が目立った。上昇は石油・石炭製品、非鉄金属など。
 
個別銘柄では、ソニーソフトバンクグループ(SBG)は3%強下落し、日経平均を1銘柄で約56円押し下げた。ソニーは上昇して始まったが、下げに転じた。ファーストリテイリング、東京エレクトロンが値を下げた。ダイキン工業やZホールディングスも軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループといった銀行株も売られた。
 
半面、任天堂やトヨタ自動車が高く、キッコーマンやレーザーテックが値を上げた。リクルートホールディングスやエムスリーがしっかり。丸紅、任天堂、住友鉱も買われた。
 
東証2部株価指数は前日比11.78ポイント高の6430.96ポイントと3日続伸。
出来高1億3122万株。値上がり銘柄数は195、値下がり銘柄数は184となった。
 
個別では、伊勢化学工業が一時ストップ高と値を飛ばした。ダイショー、MCJ、川澄化学工業は年初来高値を更新。木村工機、東京衡機、京都ホテル、エヌリンクス、野村マイクロ・サイエンスが買われた。
 
一方、梅の花が年初来安値を更新。サイオス、ツインバード工業、マナック、ダイトーケミックス、青山財産ネットワークスが売られた。
 

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