21日前場の日経平均株価は前日比139円45銭高の2万2064円55銭と反発して引けた。東証株価指数(TOPIX)は5.48ポイント高の1767.93と、ともに反発した。
前日の海外株式市場は、欧州がまちまちだったが、連休明けのNYダウは7日ぶりの反落をはじめ主要指数がそろって下落した。米長期債利回りやシカゴ・オプション取引所の恐怖心指数(VIX)が上昇したほか、前週末までダウ平均が6日続伸した反動による利食い売りもあったようだ。
つれ安が予想された日経平均は上昇で始まったが、序盤は一時値を消す場面も見られた。ただ、米長期金利上昇がドル買いを主導したことから円高が一服、輸出関連株の上昇とともに戻り歩調に転じた。
外国為替市場で円相場が1ドル=107円台半ばと、前日夕時点よりも円安・ドル高に振れた。輸出企業の採算が悪化するとの懸念が和らぎ、打診買いの勢いが増した。業種別では機械や電機の値上がりが目立った。
市場関係者からは、「円安がサポート要因になった。再び不安心理が高まる場面もあろうが、上下動を繰り返しながらゆっくりと落ち着き所に向かうことになろう。円高による(上場企業の)来期業績への影響懸念は一応、後退した」として、午後も波乱含みながらしっかりの展開を予想する声が多いようだ。
東証1部の出来高は5億9710万株、売買代金は1兆1146億円。騰落銘柄数は値上がり1361銘柄、値下がり612銘柄、変わらず92銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、ガラス・土石製品、電気機器、機械などが上昇する一方、証券・商品先物取引業、保険業、銀行業などは下落している。
個別銘柄では、ソニー、東エレク、キーエンスのハイテク関連株が買われ、ファーストリテ、ファナック、任天堂の値がさ株は上伸し、東海カは大幅高。Vテクが高く、トヨタ、ホンダ、SMC、ヤクルトが堅調となっている。
半面、三菱UFJ、三井住友、ソフトバンクG、JT、SUMCO、野村、第一生命、三菱商が売られている。
東証2部株価指数は前日比15.74ポイント高の7364.16ポイントと5日続伸した。
値上がり銘柄数は273、値下がり銘柄数は141となった。
個別では、サイオスが一時ストップ高と値を飛ばした。ブルボン、ファーマフーズ、パシフィックネット、キーウェアソリューションズ、イトーヨーギョーなど8銘柄は昨年来高値を更新。石井表記、児玉化学工業、技研ホールディングス、日本和装ホールディングス、SECカーボンが買われた。
一方、ピクセラ、ニッキ、アライドテレシスホールディングス、黒谷、セブン工業が売られた。
