日経平均株価は前営業日比138円03銭安の2万1043円61銭、東証株価指数(TOPIX)は11.85ポイント安の1696.49と、ともに軟調な値動きだった。円高の進行やトランプ米政権の通商政策に対する警戒感から売り優勢となり、続落歩調をたどった。
取引開始直後から下落し、午前10時すぎには下げ幅を前営業日比178円まで広げた。
節目となる2万1000円割れにあと3円強に迫り、下値を模索する動きを強めた。
売り一巡後は買い戻しや押し目買いに持ち直したが、戻りは限定され、前引けにかけてさえない展開となった。なかで、海運、非鉄金属、鉄鋼株などを中心に軟調に推移した。
外国為替市場で円相場が1ドル=105円台で高止まりしており、企業業績の先行き警戒感が払拭できない状況。加えて、トランプ米政権の貿易摩擦を激化させかねない通商政策が発動された場合は、「堅調な世界景気に悪影響を及ぼすことが確実視される」との懸念も根強く、投資意欲の冷え込みは顕著になっている。
東証1部の出来高は、6億5255万株、売買代金は1兆1359億円。騰落銘柄数は値上がり511銘柄、値下がり1488銘柄、変わらず69銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、海運業、非鉄金属、鉄鋼の下落が目立ち、上昇は、食料品、ゴム製品、水産・農林業など。
個別では、任天堂が売られ、ソフトバンクグループも軟調。ブイ・テクノロジーが大きく値を下げ、ファナックなども安い。三菱UFJ、三井住友、トヨタやソニーが値を下げ、マクニカ・富士エレホールディングスが急落、サイバーコム、新川も大幅安、日本冶金工業も下落した。
半面、ファーストリテイリングが堅調、JT、ヤクルト本社、マルハニチロ、小野薬もしっかり。ジーンズメイトが値を飛ばし、酒井重工業、ダイドーグループホールディングスも高い。ブリヂストン、KDDI、NTT、キーエンスが底堅い。
東証2部株価指数は前週末比69.16ポイント安の7181.19ポイントと3日続落した。
出来高は9519万株。値上がり銘柄数は99、値下がり銘柄数は348となった。
個別では、ジオスター、日本精機、ヨネックス、Jトラスト、花月園観光が昨年来安値を更新。パシフィックネット、テクノスマート、黒谷、岡本工作機械製作所が売られた。
一方、図研エルミック、セーラー万年筆が一時ストップ高と値を飛ばした。ファステップス、セントラル総合開発は昨年来高値を更新。エリアクエスト、京進、ファーマフーズ、昭和化学工業、サンコーテクノが買われた。
