133円安と反落、利益確定売り優勢 

17日午前の日経平均株価は反落し、前引けは前日比133円38銭安の2万9674円74銭だった。
前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って堅調だったことを受け、朝方は日経平均がプラスでスタートしたが、その後は一貫して売りがかさむ展開で急速に値を消しマイナス圏に沈んだ。前場後半に日経平均は180円以上下げる場面もあった。前日まで4日続伸で目先筋の利益確定の動きが反映された。アジアでは香港株市場などが軟調な値動きで、これも買い手控えムードを助長した。
 
取引開始前に発表された9月の機械受注統計が市場予想を下回ったことも重荷だった。下げ幅は180円を超える場面があった。
 
9月の機械受注統計では、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比で0.0%減だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値(1.8%増)を下回り、ファナックやオークマなどの機械株の一部で売り材料視された。
 
外国為替市場では円相場が一段安となり、原材料の輸入コストが増加するとの懸念から、ガラス土石製品や鉄鋼などの下げが目立った。アジア株式市場で、香港ハンセン指数が下げて始まったことも、日本株の売りを促した。
 
朝方は前日の米株式市場で、主要3指数がそろって上昇したことから、日経平均は上昇して始まった。心理的な節目となる3万円が意識され、幅広い銘柄が次第に利益確定の売りに押されていった。
 
市場からは「日経平均3万円を前にハネ返され、利食い売りに押された。決算が終わり、腑抜け状態のなか、手掛かり材料難で買いたくない。ただ、売り崩す投資家はおらず、当面は新規材料待ちでもみ合い相場になるのではないか」の声が聞かれた。

JPX日経インデックス400は反落。東証株価指数(TOPIX)も反落し、0.51%安だった。

前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3502億円、売買高は5億9028万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1517と、全体の約7割を占めた。値上がりは535、変わらずは122だった。
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、サービス業、医薬品、ガラス・土石製品などが下落。上昇は鉱業、精密機器、金属製品など。
 
個別では、SOX指数高を背景にレーザーテックが大幅高となり、連日で上場来高値を更新。東エレクも上場来高値を更新し、スクリンやアドバンテストなどの他の半導体製造装置銘柄に加え、HOYA、SUMCOなど半導体材料銘柄でも大きく上昇しているものが目立つ
INPEXも買い優勢の展開。チェンジも活況高。モバイルファクトリー、ビジネス・ブレークスルー、アトラエなどが急騰した。
 
一方、リクルートHDが短期的な出尽くし感から本日も大幅に下落。任天堂、ファーストリテイリング、ダイキンが売られ、アステラスやエーザイも下げた。富士通が売られ日立製作所も軟調。シンプレクス・ホールディングスが急落、トリドールホールディングスも大幅安となっている。
 
東証2部株価指数は前日比11.60ポイント安の7703.69ポイントと6日ぶり反落した。
出来高は1億6206万株。値上がり銘柄数は137、値下がり銘柄数は241となった。
 
個別では、ストリーム、日創プロニティ、広栄化学、昭和化学工業、フマキラーなど9銘柄が年初来安値を更新。スーパーバッグ、理経、シャルレ、東京衡機、大和は値下がり率上位に売られた。
 
 一方、クリヤマホールディングス、タカトリ、テラプローブ、南海プライウッド、AMGホールディングスが年初来高値を更新。ゼット、マーチャント・バンカーズ、松尾電機、鉄人化計画、メタルアートが買われた。
 

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