27日午前の日経平均株価は反落し、午前の終値は前日比130円66銭安の2万1297円73銭だった。東証株価指数(TOPIX)は15.65ポイント安の1602.29と、ともに反落した。
朝方は、3月期末配当落ち分(170円強)の影響で安く始まり、軟化した。また、前日の大幅高を受け利益確定を目的とした売りも出た。
ただ、前日の米国株市場が高かったほか、中国・上海株や香港株が堅調な推移をみせたこともあって、全体指数は下値に対し抵抗力を発揮し、実質的にはプラス圏の着地となっている。
市場からは「配当落ち分を考慮すれば、実質でプラスと言える。アジア株は総じてしっかりしており、崩れることはないだろう。ただ、米経済指標にらみの展開は続くとみられ、当面は指数横ばい圏のなかで個別株物色になるだろう」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は6億2491万株、売買代金は1兆820億円。騰落銘柄数は値上がり581銘柄、値下がり1492銘柄、変わらず52銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、その他金融業、電気・ガス業の下落が目立ち、上昇はサービス業、精密機器、医薬品の3業種。
個別では、ソニーが軟調、トヨタ自動車も下値を探った。KDDIやファナック、東京エレクトロンも冴えない。三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほFGなどメガバンクも軟調。スズデンが大幅安で値下がり率トップ、アルコニックスも大幅安となった。
半面、アステラスや第一三共といった医薬品株が上昇した。ソフトバンクグループ(SBG)、キーエンスが高く、サイバーエージェントは大きく上値を伸ばした。東京機械製作所が物色人気、デファクトスタンダードも値を飛ばした。ソディックも大幅高となった。
東証2部株価指数は前日比2.47ポイント安の6814.43ポイントと反落した。
出来高2351万株。値上がり銘柄数は161、値下がり銘柄数は240となった。
個別ではKHC、福留ハム、ユタカフーズ、テクノアソシエ、アシードホールディングスが昨年来安値を更新。フレンドリー、共和コーポレーション、日新商事、新潟交通、日本製麻が売られた。
一方、金下建設、エスプール、北日本紡績が昨年来高値を更新。カーチスホールディングス、浜井産業、カワセコンピュータサプライ、南海辰村建設、大和重工が買われた。
