6日午前の日経平均株価は反発し、前日比127円62銭高の2万8725円81銭で終えた。
きょう前場は主力株中心に幅広く買われ、日経平均は反発に転じた。前日の米国株市場が休場で手掛かり材料に事欠くなかも、欧州株高に追随する形でリスクを取る動きが優勢となった。新型コロナウイルス感染拡大に対する警戒感がくすぶるほか、8日と9日に集中する上場投資信託(ETF)の分配金捻出に伴う売り圧力を懸念して上値は重かったが、売買代金上位を占める主力株が総じて買いを集め全体相場を支えている。
5日の米市場が休みで海外投資家の動きが鈍く、薄商いの中で短期筋による株価指数先物買いが相場の押し上げにつながったとの見方もあった。
東証業種別では鉱業が上昇率上位に顔を出した。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の産油国からなる「OPECプラス」の閣僚協議が中止となり、協調減産の先行き不透明感から原油先物相場に上昇圧力がかかった。収益改善期待からINPEXなど原油関連株に追い風となった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8564億円、売買高は4億800万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の6割にあたる1313、値下がりは687、変わらずは178銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は空運業、鉱業、石油・石炭製品などが上昇。医薬品、証券・商品先物取引業、海運業、小売業が下落した。
個別では、きのう日経平均の下げを主導したソフトバンクグループが堅調、任天堂も大きく上昇した。ファーストリテイリングも値を上げた。ファインデックスが急騰、リニカルも大幅高。ソニーグループ、村田製作所、ダイキン、オリンパスなども高い。
半面、マネックスグループが大きく値を下げ、良品計画も売られた。中外薬、アステラス、ネクソン、テルモが安い。富士通も冴えない。ペッパーフードサービスが大幅安、ネクステージ、ワイエイシイホールディングスなども下落した。
東証2部株価指数は前日比38.42ポイント高の7739.82ポイントと3日続伸した。
出来高は1億4095万株。値上がり銘柄数は192、値下がり銘柄数は166となった。
個別では、セントラル総合開発が一時ストップ高と値を飛ばした。ブルボン、アヲハタ、神島化学工業、川上塗料、マルゼンなど10銘柄は年初来高値を更新。インスペック、大黒屋ホールディングス、ヒラノテクシード、Abalance、ラオックスが買われた。
一方、クシム、那須電機鉄工、オーケーエム、エヌリンクス、ユーピーアールが年初来安値を更新。川口化学工業、東京コスモス電機、グローバルダイニング、赤阪鐵工所、東洋刃物が売られた。
