20日前場の日経平均株価は前週末比125円45銭安の2万2271円35銭と3営業日ぶりに反落した。
前週末の米ダウ工業株30種平均が反落した流れを受けて、売りが先行した。売り一巡後は日経平均株価がプラス圏に切り返す場面も見られたが、買いは続かず、前日比100円前後の下げ幅でもみ合いが続いた。
値がさ株の東エレクが売られ、1銘柄で日経平均を12円超押し下げた。
米国で税制改革法案の年内成立は困難との見方が広がっており、投資家心理がリスク回避に傾き為替は円高・ドル安方向に振れている。今週は日米ともに祝日を挟むため、市場関係者からは、「海外投資家の存在感が薄く、個人投資家が中心で大きな値幅は出ないだろう」)との見方が出ていた。
ただ、主力大型株が売られる一方、中小型の材料株には買いが向かい、値上がり銘柄数が1100を超えるなど値下がり銘柄数を大きく上回っている。株式市場の投資意欲は衰えてはいないと言う。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。ただ、東証規模別株価指数では小型株が上昇した。
東証1部の出来高は7億3170万株、売買代金は1兆1756億円。騰落銘柄数は値上がり1171銘柄、値下がり780銘柄、変わらず85銘柄。
個別では、17日に2018年3月期の減益予想を発表したMS&ADインシュアランスグループホールディングスに引き続き売りが出た。前週末の米半導体銘柄の下落を受け、東エレク、SUMCOなど半導体関連銘柄が下落した。旭化成や村田製、りそなHDも安かった。東ガスが下げ、年初来安値を付けた。ダブル・スコープ、関東電化工業も売られた。
一方、10月の貿易統計で自動車の輸出が伸びたことを受け、スズキやホンダが買われた。年初来安値を付けたヤマトHDが上昇に転じた。クボタと住友電も高い。
安川電機がしっかり、日本郵政も底堅い動き。ニトリホールディングスが買われた。フィックスターズがストップ高に買われ、TACも急騰、テイクアンドギヴ・ニーズ、ヤマシンフィルタなども大幅高。
東証2部株価指数は前週末比24.98ポイント安の6706.28ポイントと3日ぶり反落。
値上がり銘柄数は280、値下がり銘柄数は151となった。
増資を発表した東芝が下落した、直近に急伸していた井村屋Gも安い。
個別では、ボーソー油脂、価値開発、象印マホービン、ショクブンが年初来安値を更新。九州リースサービス、ハブ、ジェコー、Iテクノロジーホールディングスが売られた。
一方、東邦化学工業がストップ高。児玉化学工業は一時ストップ高と値を飛ばした。北陸電話工事、井村屋グループ、イーグランド、マイスターエンジニアリングなど15銘柄は年初来高値を更新。ラオックス、三社電機製作所、ソマール、三光合成、コメ兵が買われた。
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