121円高と続伸、三菱重など防衛関連高い

 
18日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比121円86銭高の3万9296円11銭だった。
 
きょうは、朝方は強弱観が対立し、日経平均が高く始まった後すぐに値を消しマイナス転換する場面はあったものの、その後は主力株の一角が買い直される展開で再び上昇に転じた。
 
前日の米国株市場がプレジデントデーの祝日で休場だったことから、手掛かり材料に事欠いたが、欧州株市場がほぼ全面高に買われたことが相対的に出遅れる日本株に追い風となった。欧州では独DAXが最高値を更新したほか、欧州の主要株価指数であるストックス600も最高値を連日更新しており、東京市場でもリスク選好ムードが強まった。取引時間中に外国為替市場でドルが買い戻され、円安方向に振れていることもポジティブに働いた。一方、日経平均3万9300円台では戻り売り圧力も観測され、上値も重い展開で前場の取引終盤は伸び悩んだ。
 
欧州各国の軍備増強が進むとの思惑から防衛関連などに買いが集まった。東京市場でも三菱重のほか川重など防衛関連の一角に買いが集まった。
 
日銀の追加利上げへの思惑から、18日の国内債券市場では長期金利が一時1.39%と2010年4月以来の高水準となった。利ざや改善の期待から、三菱UFJなど銀行株が上昇した。
 
朝方は円相場が前日夕時点に比べ円高・ドル安に振れていたこともあり、日経平均は小幅に下げる場面もあった。
 
前場の日経平均の上下のレンジは200円ほどに留まっており、指数の小動きは継続している。近く開催される予定の米露首脳会談の方向性を見極めたいとするムードも強く、積極的に日本株を買う動きは手控えられている。後場もこのムードは継続し日経平均、TOPIXは小動き推移となりそうだ。決算発表も一巡したことで、証券会社のアナリストレポートなどを材料視した個別物色が売買の中心となろう。

 



 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは5.88ポイント(0.21%)高の2772.78だった。JPXプライム150指数は続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆2182億円、売買高は9億4780万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は795。値下がりは775、横ばいは70だった。
 
業種別は、電気・ガス、輸送用機器、機械、鉱業、陸運などが上昇した一方、ゴム製品、水産・農林、海運、その他金融、金属製品などが下落した。
 
個別では、欧州市場で軍備増強の思惑が高まったことが影響してIHI、日本製鋼所、三菱重、川崎重など防衛関連銘柄の一角が買われたほか、三菱自、日産自など自動車関連の一角も上昇。また、アドバンテスト、スクリーンHD、東京エレクトロンなど半導体関連も買われた。また、前日に続きキオクシアホールディングスの上げ足が目立つ。このほか、カナデビア、住友化学、パナHDなどが上昇した。ミガロホールディングスがストップ高を演じたほか、日本マイクロニクスも上値追いが続いている。
 
一方、昨日買われたNXHD、ブリヂストンが下落したほか、J.フロント リテイリング、三越伊勢丹など百貨店株もさえない。フジクラが冴えず、サンリオも利食いに押された。楽天グループが安く、ブリヂストン、日本郵船も軟調。また、ヤマハ、太平洋セメントも売られた。このほか、住友ファーマ、ニッスイ、丸紅、良品計画などが下落した。SREホールディングスが急落、武蔵精密工業も大幅安となった。

 

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