12日 米国▪︎欧州株式概況

〔米株式〕ダウ大幅続落、739ドル安=原油高でリスク回避売り

12日のNYダウ工業株30種平均は3日続落し、終値は前日比739ドル42セント安の4万6677ドル85セントだった。
昨年11月下旬以来の安値。

原油価格の高止まりは景気減速を招くとの懸念から、金融や製造業など幅広い銘柄が売られた。インフレ圧力が強まれば、連邦準備制度理事会(FRB)による年内の追加利下げの時期が遅れるとの観測も相場を押し下げた。
プライベートクレジット(ノンバンク融資)を巡る懸念も金融株売りにつながった。

事実上の封鎖状態にあるホルムズ海峡を巡り、イランの新しい最高指導者モジタバ・ハメネイ師は12日、封鎖を継続すると表明したと伝わった。米国・イスラエルとイランの軍事衝突が続くなか、海峡周辺だけでなく、ペルシャ湾周辺などで船舶への攻撃が相次いで報じられている。

中東からのエネルギー供給の早期回復は難しいとの見方が強まり、米原油先物相場は一段高となった。12日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近4月物は1バレル97ドル台前半と、前日終値(87.25ドル)を大幅に上回る場面があった。

原油高がインフレ圧力を強め、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動きにくくなるとの観測も株式相場の重荷となっている。米経済や金融政策を巡る不透明感を背景に景気敏感株や消費関連株の一角に売りが出やすかった。ダウ平均の構成銘柄以外では、原油高の影響を受けやすい空運株やクルーズ船株の下げも目立った。

金融株が軒並み売られたことも、投資家心理の悪化につながった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、モルガン・スタンレーが4%安となった。投資家からの解約請求の増加を背景に、プライベートクレジット(ノンバンク融資)ファンドの1つで引き出しを制限したことを11日に明らかにした。

このところノンバンク融資のファンドによる解約制限や融資の厳格化に関する材料が相次いでおり、売りは他の金融株にも波及した。市場では「プライベートクレジットを巡る不透明感も相場の重荷になった」との声が聞かれた。

ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースが下げた。ボーイングやスリーエム(3M)、ナイキも売られた。ユナイテッドヘルス・グループとホーム・デポも安かった。半面、原油高を背景にシェブロンは買われた。セールスフォースも高かった。

ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比404.155ポイント安の2万2311.980だった。11月下旬以来の安値となった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やマイクロン・テクノロジーなど半導体関連株が売られた。メタプラットフォームズとテスラも下げた。

〔ロンドン株12日 続落〕

12日の英FTSE100種総合株価指数は続落し、前日比48.62ポイント安の1万0305.15で終えた。
イランの報復攻撃が中東の石油関連施設へ拡大したことで原油価格は高騰しており、インフレ再燃への懸念からリスク回避姿勢が強まった。
欧州時間12日の取引で原油先物が再び上昇幅を広げる場面があった。エネルギー高を受け、幅広いモノやサービスの価格で上昇圧力が高まるとの警戒感が、引き続き投資家心理の重荷となった。

英HSBCホールディングスが6%安で終えるなど、銀行株の下げが目立った。中東情勢の混迷が業績に響きかねないとの見方に加え、プライベートクレジット(ノンバンク融資)を巡る不透明感もくすぶる。12日のHSBC株については、同日が配当権利落ち日にあたることも株価を下押しした。

空運やホテル、住宅建設が下げた。他方、指数への寄与度が大きい石油株が上昇し、FTSE100種指数を下支えした。英防衛大手BAEシステムズや公益、たばこ株が買われた。

〔ドイツ株12日 続落〕

12日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比50.38ポイント安の2万3589.65で終えた。
原油先物相場の上昇を背景に、エネルギー高が物価動向や世界景気に悪影響を及ぼすとの懸念が引き続き相場の重荷となった。
金融関連株を中心に下押し圧力がかかったが、好調な業績を発表した企業が押し上げ要因となり、方向感を欠く展開となった。
中東情勢の混迷に、プライベートクレジット(ノンバンク融資)を巡る不透明感が重なり、ドイツ銀行と独コメルツ銀行に売りが膨らんだ。独シーメンスや、半導体のインフィニオンテクノロジーズが下落。医薬・農薬大手の独バイエルなどヘルスケア関連に売りが優勢だった。

半面、防衛大手の独ラインメタル、ソフトウエアの独SAPが上昇した。独BASFなど化学株や、独RWEなどエネルギー関連の一部銘柄が上げた。

欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は続落し、前日比0.71%安で終えた。

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