12日 米国▪︎欧州株式概況

〔米株式〕
ダウ、連日最高値=FRB議長捜査で一時490ドル超安

12日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、終値は前週末比86ドル13セント高の4万9590ドル20セントだった。連日で最高値を更新した。

米当局によるパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長への捜査開始を受けて中央銀行の独立性を巡る懸念が再燃する中、3営業日続伸した。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、ブロードコムやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、アプライドマテリアルズなど半導体関連株の一角が上昇した。人工知能(AI)関連の半導体需要が中長期的に高まるとの期待が強い。ダウ平均の構成銘柄でもエヌビディアなど一部のハイテク株が買われた。

FRBのパウエル議長は11日、自身が米司法省による刑事捜査の対象になったと公表した。FRB本部の改修工事を巡る米連邦議会での証言を問題視しているという。トランプ米大統領は関与を否定しているが、政治的な圧力でFRBの独立性が揺らぐとの見方から、株式市場では売りが先行した。
ダウ平均は寄り付き直後に500ドル近く下げる場面があった。

ただ、売りの勢いは続かなかった。パウエル氏は声明で「現政権による威嚇と継続的な圧力という、より広い文脈の中で捉えられるべきだ」と非難した。ベッセント米財務長官はパウエル氏への捜査が金融市場に悪影響を及ぼす可能性についてトランプ大統領に伝えたと、米ニュースサイトのアクシオスが12日に報じた。

外国為替市場ではドル安の進行が緩やかだったうえ、米債券市場では国債利回りの急激な上昇(価格の下落)がみられなかった。FRBの独立性を巡る懸念はくすぶったものの投資家心理の悪化は限定的だったとして、株式には下値で買いが入った。

ダウ平均の構成銘柄では、アメリカン・エキスプレス(アメックス)やビザ、JPモルガン・チェースなど金融株の下げが目立った。トランプ大統領が9日にクレジットカードの金利に10%の上限を設ける考えを示した。収益が悪化する可能性を嫌気した売りが出た。

その他の構成銘柄では、ウォルマートやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、キャタピラーが上昇した。IBMやボーイング、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も上げた。一方、ウォルト・ディズニーやメルク、ユナイテッドヘルス・グループは下落した。 マイクロソフトとアマゾン・ドット・コムも下げた。

ナスダック総合株価指数は続伸した。終値は前週末比62.558ポイント高の2万3733.904だった。アルファベットやテスラが上昇した。インテルとクアルコムは下落した。

S&P500種株価指数は3日続伸した。終値は前週末比10.99ポイント高い6977.27と、連日で最高値を更新した。

〔ロンドン株12日 小幅続伸〕

12日の英FTSE100種総合株価指数は小幅ながら続伸した。終値は前週末比16.10ポイント高の1万0140.70と最高値を再び更新した。
国際商品市場で金・銀など貴金属、非鉄金属先物の相場が上昇した。鉱業株に買いが入り、指数を押し上げた。

米国で政権と米連邦準備理事会(FRB)の関係悪化が警戒され、安全資産とされる金が買われている。
ロンドンの金現物は一時1トロイオンス4629ドルと最高値を更新した。銀や白金、銅などについては、工業需要の増加で中長期的に需給が逼迫した状況が続くとの予想が根強い。

原油先物相場の持ち直しで石油株が上昇に転じたのも、FTSE100種指数を支えた。
英BAEシステムズなど防衛関連で買いが優勢だったほか日用品、たばこ株が上昇した。半面、不動産関連や公益、ヘルスケア関連には売りが優勢だった。

英銀大手バークレイズが下げた。トランプ米大統領が米国でのクレジットカード金利の上限を10%に設定する考えを示し、米国でカード事業を手掛けるバークレイズ株の重荷となった。

FTSEの構成銘柄では、産金大手フレスニロが6.50%高、同業エンデバー・マイニングが4.16%高、資源大手グレンコアが3.50%高と相場をけん引。
他方、不動産大手ブリティッシュ・ランドは3.83%安、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は3.09%安、水道大手セバーントレントは2.96%安と売られた。

〔ドイツ株12日 続伸〕

12日のドイツ株価指数(DAX)は10日続伸した。終値は前週末比143.70ポイント(0.56%)高の2万5405.34と最高値の更新が続いた。主要企業による決算発表シーズンが近づくなか、欧州の株価には上昇余地が残るとの見方が根強い。

下げて始まった米ダウ工業株30種平均が上昇に転じるなど、米国の主要株価指数が水準を切り上げる場面がある。
これも投資家心理を支え、DAXは午後にかけてじりじりと水準を切り上げた。
米政権が米連邦準備理事会(FRB)に対する政治圧力を強めるとの警戒やイランの政情不安、グリーンランド問題など不確実な要素は多い。DAXが上値を追う勢いは限られた。

DAXでは、化粧品大手バイヤスドルフが3.12%高、ヘルスケア大手フレゼニウスが3.03%高、人工透析製品・サービスのフレゼニウスメディカルケアが2.89%高と上昇。
半面、自動車株は軟調で、BMWは1.67%安、フォルクスワーゲン(VW)は1.30%安、メルセデス・ベンツは0.98%安で引けた。

欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40はわずかながら3営業日ぶりに反落し、前週末0.03%安で終えた。

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