118円安と軟調、利益確定売り

4日の日経平均株価は反落した。午前の終値は前日比118円90銭安の2万6690円47銭だった。
前日の米国市場の取引終了直前に「米ファイザーによる新型コロナウイルスワクチンの年内の供給量が当初想定の半分にとどまる」と報じられ、米国株は引けにかけて上げ幅を縮小した。この流れを引き継ぎ、ワクチン期待でリスク選好を鮮明にしていた投資家心理を下向かせ、売りが先行した。
前場の日経平均株価はマイナス圏で推移した。朝方はプラスだった東証株価指数(TOPIX)も値を消すなど、全体に上値の重さが目立った。
 
日本時間4日夜に米国の11月の雇用統計発表を控え、結果を見極めたい投資家の様子見姿勢も強い。日経平均は25日移動平均から6%程度上方乖離(かいり)していて高値警戒感も引き続き高く、週末でポジション調整の売りが出ているようだ。
 
下げ幅は一時160円を超える場面もあったが、押し目買いも入り底堅く推移した。「配当再投資に加え、先物などの特別清算指数(SQ)算出を翌週に控えており、需給面ではまだ買われるとみた投資家の押し目買いが下値を支えている」と指摘していた。
 
JPX日経インデックス400は続落。東証株価指数(TOPIX)は反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1460億円、売買高は5億6972万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1413と、全体の約65%を占めた。値上がりは680、変わらずは82銘柄だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、サービス業、情報・通信業、電気機器などが下落した。上昇は鉄鋼、繊維製品など。
 
個別では、東エレク、アドテスト、SUMCOなど半導体関連株が売られた。ソフトバンクG、ファーストリテが反落、エムスリー、楽天は大幅続落。三菱UFJがさえず、JAL、キーエンス、レーザーテックが値を下げ、ソニーが、ファナックも下落した。
 
半面、トヨタが小高く、デンソーは大幅続伸、モリテック、デンカ、古河電池は急伸と電気自動車(EV)関連株の一角が買われた。キリンHDなど食料品株の一角も高かった。
日本製鉄、東レ、任天堂、リクルートHD、武田、NTTが買われた。
 
東証2部株価指数は前日比64.99ポイント高の6691.14ポイントと6日続伸した。
出来高1億3514万株出来高1億3514万株。値上がり銘柄数は158、値下がり銘柄数は223となった。
 
個別では、天昇電気工業、黒田精工がストップ高。ユタカフーズ、浜井産業、野村マイクロ・サイエンス、サンセイ、加地テックなど9銘柄は年初来高値を更新。ユニバンス、セキド、那須電機鉄工、STIフードホールディングス、北日本紡績が買われた。
 
一方、リード、Abalance、ヒガシトゥエンティワン、ツインバード工業、省電舎ホールディングスが売られた。

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