117円高と反発、米株高を好感、買い戻し

 
28日午前の日経平均株価は反発し、前日比117円44銭(0.43%)高の2万7541円40銭で前場を終えた。
きょう前場は、主力株をはじめ広範囲に買いが優勢となり日経平均は2万7000円台半ばで強調展開をみせた。前日の欧州株市場が総じて切り返し、米国株市場でも米長期金利が上昇一服となったことを受け、ハイテク株などをはじめ幅広く買い戻されたことで、東京株式市場でも買い安心感が広がった。ただ、2万7000円台後半は戻り売り圧力も意識されるなか、上値の重い展開となっている。
 
買い一巡後は伸び悩んだ。節目の2万7500円を上回る水準では戻り待ちの売りが出た。市場では「米国株が不安定な動きになりやすい状況に変わりなく、日本株を積極的に買い進むには材料不足が否めない」との声があった。
 
企業の景況感が悪化する一方で米経済のソフトランディング(軟着陸)期待を支えていたのは底堅い個人消費だった。しかし、その個人消費も鈍化傾向にあるとすれば、米経済の支え役が不在となる。スタグフレーション(インフレと景気後退の併存)懸念が再び高まっているなか、今晩のターゲットを皮切りとして始まる米小売企業決算に注目したい。

 


東証株価指数(TOPIX)は続伸した。一時は節目の2000を上回った。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2266億円、売買高は5億2082万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は978と、全体の約5割にとどまった。値下がりは768、変わらずは89銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(全33業種)では海運業、不動産業、サービス業の上昇が目立った。下落は証券・商品先物取引業、保険業、電気・ガス業など。
 
 
個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック が堅調、売買代金2位に急浮上した日本郵船も高い。日経平均への寄与度が高いファストリが買われた。三井住友フィナンシャルグループが買われ、前日に日本郵政が株式売却を発表したゆうちょ銀行も値を上げた。オリエンタルランドも物色人気に。冨士ダイスが値上がり率トップに買われた。セントラル硝子も大幅高となった。
 
半面、日本製鉄が冴えず、任天堂も売り優勢。アルプスアルパイン、日本製鉄も下落した。アジアパイルホールディングスが急反落、ヨシムラ・フード・ホールディングスも大きく値を下げた。

 

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