109円高と続伸、業績回復期待が支え

 
9日午前の日経平均株価は続伸し、前日比109円01銭高の2万9497円51銭で終えた。
前日の欧米株が総じて堅調で引き続きリスクを取る動きが優勢となった。
日米の企業決算が好調なほか、米国ではワクチン接種が進み新型コロナウイルスによる経済への影響が解消されることへの期待が市場のセンチメントを改善させている。
日経平均は寄り後も下値を切り上げ、上げ幅は200円近くに達する場面もあった。ただ、先物主導で日経平均寄与度の高い主力株が指数を押し上げており、東証1部の値下がり銘柄数が値上がり数を大幅に上回る状態にある。
 
前日に好決算を発表したソフトバンクグループ(SBG)の上昇が目立った。
SBGとファストリの2銘柄で日経平均を130円近く押し上げた。
東証1部の値上がり銘柄数は752。一方、値下がりは1362とおよそ6割を占めた。変わらずは74だった。
 
ただ、前日の日経平均の上げ幅が600円を超え、前日までの2営業日で1000円超上げるなど高値警戒感から利益確定の売りが出やすく、下げに転じる場面もあった。「前日の急伸で過熱感が出ており、相場全体としては利益確定の売り圧力のほうが優勢だ」との声があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もともに続伸。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5638億円、売買高は7億3580万株だった。

 


 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、空運業、証券・商品先物取引業の上昇が目立ち、下落はその他金融業、その他製品、鉄鋼など。
 
個別銘柄では、ソフトバンクGが大幅高で、国際石開帝石や野村が大きく上昇した。大成建やコムシスHD、日揮HDなど建設の一角が高い。ミネベアミツミやアルプスアル、オムロンやシャープなど電気機器の一角も上げた。トヨタ、村田製、ルネサス、日本電産、東エレクが高かった。
 
一方、任天堂、バンナムHDが大きく下げた。エムスリーもさえない。太陽誘電やソニー、マツダも下落。フジクラや洋缶HDも下げた。三菱UFJ、三井住友が軟調で、オリックスも値を下げた。
 
東証2部株価指数は前日比32.84ポイント高の7342.00ポイントと7日続伸した。
出来高1億6567万株。値上がり銘柄数は191、値下がり銘柄数は203となった。
 
個別では、三井金属エンジニアリング、ブルボン、ユタカフーズ、JFEコンテイナーが昨年来高値を更新。リミックスポイント、アクロディア、ダイトーケミックス、クシム、村上開明堂が買われた。
 
一方、ロンシール工業が昨年来安値を更新。川本産業、アートスパークホールディングス、ファーマフーズ、富士ソフトサービスビューロ、リードが売られた。

 

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