24日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比105円99銭安の3万9055円35銭だった。
きょう前場の東京株式市場は買いが先行し、日経平均株価は朝方3万9200円台に上昇したが、その後は商いが盛り上がりを欠くなかで値を消す展開となり、取引後半はマイナス圏での推移に終始した。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って上昇、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も高かった。また、外国為替市場では1ドル=157円台まで円安が進んだこともあって、きょうの東京市場に追い風環境とみられたが買いは続かなかった。半導体関連の上値の重さが意識されたほか、日経平均寄与度の高い値がさ株が売られたことで、全体指数に下げ圧力が加わった。
クリスマス休暇入りで海外投資家の買いが見込みづらいなか、年末を控えた個人投資家などの売りに押された。日経平均は節目の3万9000円を割り込む場面もあった。半面、大規模な自社株買い枠の設定を発表したホンダは急伸し、投資家心理を支えた。
リクルートやソフトバンクグループ(SBG)など主力株の一角に売りが出て、指数の重荷となった。指数寄与度の高いファストリに加え、朝方は上昇して始まったアドテストなども下げた。フジクラなど直近で上昇の目立っていた銘柄も個人からとみられる散発的な売りに押された。
日経平均は朝方に上昇する場面もあった。23日の米ハイテク株の上昇を受け、株価指数先物に買いが先行したが、買いの持続性は乏しかった。
23日に発行済み株式総数の23.7%にあたる11億株、金額で1兆1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表したホンダは一時、17%高と急伸し、1銘柄で日経平均を30円強押し上げた。ホンダと経営統合に向け協議を始めることで合意した日産自は小幅安で終えた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。前引けは0.14ポイント(0.01%)安の2726.60だった。JPXプライム150指数も反落し、2.96ポイント(0.24%)安の1208.72で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7114億円、売買高は10億1498万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は852。値上がりは726、横ばいは65だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、情報・通信業、サービス業などが下落。輸送用機器、電気・ガス業、海運業などが上昇。
個別では売買代金上位のディスコ、アドバンテストなど半導体製造装置大手が軟調、IHIも売りに押された。フジクラも安い。ファーストリテイリングも冴えない。あさひが急落、東宝も大きく売り込まれた。古河電気工業、TDK、テルモ、KDDIも安い。
半面、ホンダが断トツの売買代金となり株価も大幅高に買われた。任天堂がしっかり、信越化学工業も買いが優勢だった。日本製鉄も頑強。前日まで2日連続ストップ高を演じたマーケットエンタープライズは、きょうは値幅制限拡大となり、一時380円あまりの急騰をみせる場面があった。ダブル・スコープ、イーレックスも高い。中外薬、キヤノン、ニトリHDは上げた。
