きょう(11日)の日経平均株価が前営業日比608円高の3万5049円と大幅高で4日続伸。
大幅ギャップアップで始まりながら陽線を形成しており、場中の動きも強かった。
週初の時点で全体相場に強気を唱える市場関係者は少なくなかったものの、とりあえず今週については強含みもみ合い程度というようなニュアンスが多かったように思われる。
前週末5日に発表された12月の米雇用統計で労働市場の強さが確認され、早期利下げに対する行き過ぎた期待が剥落、こうなると日本時間今晩に予定される12月の米消費者物価指数(CPI)にもおのずと耳目が集まり、見切り発車でロングポジションを積み上げるのはそう簡単な話ではない。加えて東京株式市場では週末にオプションSQ算出を控えるSQ週であることから、先物主導で掻き回されやすく警戒ムードも漂う。そういう環境下にあって、まさか日経平均が因縁場となっていたバブル崩壊後高値をクリアし3万4000円台に歩を進め、そのまま3万5000円台まで猛進するような展開を予想するのは正直無理な話ではある。
あすのオプションSQ算出にからむ投機筋の指数売買によってショートカバーが誘発された面もある。
「弱気筋が退散し売り仕掛け的な動きは鳴りを潜めている。したがって踏まされる空売り玉自体が極めて少ない」という。
つまり、実需の買いで株価が押し上げられている部分が大きいということになる。その買い主体は海外マネーであることに相違ないが、「足もとの日本株買いは、新NISAの潜在的買い需要を計算に入れたもの」と指摘する。
押し目を待っている投資家は多いと推測されるだけに、仮に下げたとしても陽線を形成する公算が大きい。上昇する場合には一段と売り手不在となることで値幅が出やすくなるだろう。3万6000円はともかく、3万5500円乗せはあっても驚きはないだろう。
短期間の急騰で高値警戒感はくすぶるが、物色の裾野は広がっている。逆張りではなく順張りで臨む局面だろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
36041.53 ボリンジャー:+3σ(13週)
35342.14 ボリンジャー:+3σ(26週)
35049.86 ★日経平均株価11日終値
34995.64 ボリンジャー:+2σ(13週)
34960.97 ボリンジャー:+3σ(25日)
34420.10 ボリンジャー:+2σ(26週)
34400.21 ボリンジャー:+2σ(25日)
33949.75 ボリンジャー:+1σ(13週)
33925.37 均衡表転換線(日足)
33897.44 6日移動平均線
33839.44 ボリンジャー:+1σ(25日)
33681.47 均衡表転換線(週足)
33681.47 均衡表基準線(日足)
33681.24 新値三本足陰転値
33498.05 ボリンジャー:+1σ(26週)
33278.68 25日移動平均線
32903.86 13週移動平均線
32851.57 均衡表雲上限(日足)
32822.62 均衡表基準線(週足)
32717.92 ボリンジャー:-1σ(25日)
32576.01 26週移動平均線
32569.33 75日移動平均線
終値は節目の35000円を上回り、昨日の34000円クリアに続く大台替わりとなった。ローソク足はマドを空けて3本連続陽線を描き、高値と安値の切り上げも続いて「赤三兵」を示現して強い買い意欲を窺わせた。25日線との乖離率は5.32%と5%を超えたが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は118.42%と120%ラインを下回っており、反動安圧力は限定的とみられる。
