11日の日経平均株価は3日続伸。終値は前日比175円高の2万9211円だった。
2月10日に4日続伸となって以降は3日続けての上昇がなかっただけに、いったんの底打ちを期待させる動きだった。
前日の米国市場が経済対策成立を好感して上げた流れを引き継ぐ格好となった。中国上海株などアジア株や時間外取引の米株先物が上昇したことも尻上がりの上昇につながった。一方、米長期金利上昇への警戒感から半導体関連などグロース株に売りが目立ち、全面高とはいかないところも散見される。景気回復には金利上昇もつきもので、今後は金利と折り合いをつけながらの上昇となるだろう。
12日の日経平均株価は、休日を前にリスク回避姿勢が強まる。
週末要因から、上値の重い展開となりそう。また、3月限株価指数先物・オプションSQ(特別清算指数)値算出日にあたることから、市場速報値が意識される場面も想定される。
市場では「日経平均株価が早い段階で25日移動平均線(11日時点で2万9449円)を上抜ければ、出直り体制に入りが期待される」との見方があった
ただ、本日、欧州ではECB理事会が開催される。来週のFOMCと日銀会合の予行演習という意味合いで、欧州中銀のアナウンスやラガルド総裁の発言がマーケットを大きく動かす材料となるかが注目される。
中央銀行イベントはマーケットに落ち着きをもたらす可能性が高いとみており、欧州、米国、日本の3段ロケットで日経平均は3万円回復といったシナリオも十分考えられる。逆噴射にも警戒しておかなければいけない局面だが、まずはECBの手綱さばきに注目したいところだ。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
31056.80 ボリンジャー:+2σ(26週)
30603.17 ボリンジャー:+2σ(25日)
30360.96 ボリンジャー:+2σ(13週)
30026.58 ボリンジャー:+1σ(25日)
29449.99 25日移動平均線
29401.82 均衡表基準線(日足)
29379.57 ボリンジャー:+1σ(13週)
29211.64 ★日経平均株価11日終値
29172.16 均衡表転換線(週足)
29152.48 均衡表転換線(日足)
28968.97 6日移動平均線
28873.40 ボリンジャー:-1σ(25日)
28864.32 新値三本足陰転値
28751.13 ボリンジャー:+1σ(26週)
28398.18 13週移動平均線
28296.81 ボリンジャー:-2σ(25日)
28015.19 均衡表雲上限(日足)
28007.20 75日移動平均線
27720.22 ボリンジャー:-3σ(25日)
27416.79 ボリンジャー:-1σ(13週)
27202.56 均衡表雲下限(日足)
26831.50 均衡表基準線(週足)
26445.47 26週移動平均線
ローソク足は陽線を引き、昨日に続いてザラ場高値と値がともに前日水準を上回ったほか、下向きから上向きに転換した5日線上方で推移した一目均衡表の基準線も上向きをキープして短期的な上昇基調を示唆。
ただ、株価は依然とて25日線下にあり、引き続き上値が重そうだ。ボリンジャーバンドでは-2σから+2σの各が中心線との距離を縮める5本線収束が進んでおり、こう着感が強い中でパラボリックの転値(本日大引けで29919.86円)の下降を待つ展開が予想されます。
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