11日の日経平均は続落。終値は前日比103円安の2万6652円だった。昨日の米株安や円高進行を受けて甘い値動きに。メジャーSQ通過で不透明要因はひとつ消化したが、米経済や新型コロナの内外の感染動向など先行き懸念が浮上し、週末ということもあって軟調気味となってしまった。一方、TOPIXやジャスダック平均などは上昇しており、内容的には値上がり銘柄の方が勝っている状況。本日は日経平均寄与度の高いSBGの下げがやや効いてしまったようだ。
日経平均は安値(2万6553円)でも2万6500円は割り込まず、終値(2万6652円)では5日線(2万6648円)を上回った。きょう1日で見れば、弱いながらもしっかりといった動きであった。ただ、週間では6週ぶりの反落となり、11月からのブル基調は一服した。
今週は軟調展開となった。日経平均株価は上昇一服感が出てきて、8日まで3日続落。しかし、9日には米国株の上昇や10月機械受注の大幅改善を追い風に、300円を超える大幅上昇。直近の下げ分を一気に埋め、終値で年初来高値を更新した。ただ、戻した後も2万6800円台まで上昇すると上値が重くなった。
ECB理事会では追加の金融緩和が決定されたが、事前期待も相当高まっていたことから、株式市場への好影響は限られた。これを受けた金曜11日に売りに押され、この日の下げが響いて週間でも下落した。日経平均は週間では約98円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成。一方、TOPIXは週間で上昇した。
来週は、軟調展開か。15日~16日のFOMCが大きな注目を集める。追加金融緩和があるのではとの見方もあるが、米国株も高値圏で推移しており、そういった期待を前のめりで織り込んでいると思われる。
来週から月末までIPOラッシュとなるが、株高の地合いの中で、かなりの活況が見込まれる。こちらに資金がシフトする結果、大型株の上値は重くなるとみている。ただ、ニューカマーが続々と市場に参入することで、手じまいムードもそれほど高まらず、全体としては、ほどよいクールダウンになると予想する。
日経平均株価の予想レンジは2万6400~2万7100円。2万7000円台乗せがあれば、ザラ場ベースでは91年4月以来となる。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
28780.63 ボリンジャー:+3σ(13週)
28176.12 ボリンジャー:+3σ(25日)
27774.48 ボリンジャー:+3σ(26週)
27472.17 ボリンジャー:+2σ(25日)
27351.34 ボリンジャー:+2σ(13週)
26768.22 ボリンジャー:+1σ(25日)
26665.41 6日移動平均線
26652.52 ★日経平均株価11日終値
26610.67 均衡表転換線(日足)
26467.08 新値三本足陰転値
26377.68 ボリンジャー:+2σ(26週)
26064.27 25日移動平均線
25922.04 ボリンジャー:+1σ(13週)
25360.33 ボリンジャー:-1σ(25日)
25325.52 均衡表基準線(日足)
24980.88 ボリンジャー:+1σ(26週)
24921.36 均衡表転換線(週足)
24656.38 ボリンジャー:-2σ(25日)
24492.75 13週移動平均線
24274.57 75日移動平均線
ローソク足が陰線を引いて売り圧力の強さを窺わせた。オシレーター系指標では、RSI(14日ベース)は71.95%(昨日71.86%)と高止まりして短期的な過熱感を残している。しかし、終値は5日線上をキープしてパラボリックは買いサイン点灯を継続。25日線や日足の一目均衡表の基準線が上向きで上昇トレンド継続を示唆している。週足ベースのローソク足が2本連続で下ヒゲを出して下値の堅さを確認する形となっており、来週に日柄調整を持ち越す可能性が意識される。
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