27日の日経平均株価は、前日比93円18銭安の2万8549円01銭と6日ぶりに反落して取引を終えた。前日の米国株は上昇したが日経平均は昨日まで5連騰していた反動が勝り売り先行の展開となった。東京、大阪が緊急事態宣言の延長を政府に要請したこともある程度上値を抑える要因となっている。
東証1部の売買代金は5兆5995億円に拡大。市場では、「MSCIのリバランスに絡んだ売買に加え、売り需要の発生した銘柄への思惑的な売買が膨らんだようだ」との見方があった。東京証券取引所が引け後に発表した、5月第3週(17-21日)投資部門別売買状況によると、海外投資家は2269億円の売り越しで、2週連続で売り越しだった。
チャート上では25日移動平均線(2万8671円)が目前に迫っており抵抗線として意識されている様子。
いよいよ本格的な上昇が期待できそうな局面ではあったが、きょうは水が差された。
日経平均は月内最終日に下げる傾向が続いている。これを前に上昇一服となったことから、あすは弱材料に敏感になるとみておいた方が良いだろう。
本日、米国では1-3月期GDP改定値や4月耐久財受注など注目指標がいくつか発表されることから、これを受けた米国市場の反応が大きく注目される。長期金利が上昇して米株安を招いてしまうようだと、日本株も週末を前にリスク回避の売りが出てきやすい。先週末21日の終値は2万8317円。これを下回って週間で下落となってしまうようだと、戻りが25日線や26週線(2万8596円)に跳ね返された格好となるため注意したい。
28日の日経平均株価は、引き続き手がかりに材料に乏しく、軟調な展開となりそう。
米国市場は5月31日がメモリアルデーの祝日で3連休となることもあり、積極的には動きづらいとみられ、個別株物色が中心になりそうだ。
市場では「企業業績の改善や新型コロナワクチンの接種拡大などの期待感が、相場を下支えするとみられる」との声が聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(27日現在)
29401.82 均衡表雲下限(日足)
29235.60 75日移動平均線
29222.95 ボリンジャー:+1σ(25日)
29153.75 13週移動平均線
28796.96 均衡表転換線(週足)
28671.44 25日移動平均線
28596.52 均衡表基準線(日足)
28596.27 26週移動平均線
28575.84 ボリンジャー:-1σ(13週)
28549.01 ★日経平均株価27日終値
28520.80 均衡表基準線(週足)
28420.98 6日移動平均線
28171.68 均衡表転換線(日足)
28119.92 ボリンジャー:-1σ(25日)
27997.93 ボリンジャー:-2σ(13週)
27568.41 ボリンジャー:-2σ(25日)
27555.84 ボリンジャー:-1σ(26週)
27420.03 ボリンジャー:-3σ(13週)
27016.90 ボリンジャー:-3σ(25日)
26623.90 200日移動平均線
終値は上向きの5日線上側をキープし、下降する25日線に向けた値戻しの継続を示唆している。ローソク足は8本連続陽線で終了。胴体部分と上ヒゲが極端に短く、長めの下ヒゲを伴う「トンボ」を示現して下値の堅さと上値の重さをそれぞれ窺わせる形となった。一目均衡表では基準線と転換線がともに横ばいで引け、目先のもみ合い継続を示唆している。
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