軟調な展開か

 
 
9日の日経平均株価は3日ぶりに反発。終値は前日比90円高の2万2529円だった。
前日の米株高で小口買いが先行するも前場は小幅高のまま推移。主要企業の4~6月決算発表を控え、買いを見送る投資家が多かった。
日経平均は後場に強含む場面もあったが、結局2万2500円に収れんするかのように、引けにかけては上げ幅を縮めた。
ただ、それでも終値(2万万2529円)では5日線(2万2520円、9日時点、以下同じ)や25日線(2万2475円)を上回っており、しっかりとした動きであった。
 
引け後にファーストリテイリングが通期の見通しを下方修正しており、あすはこの影響が全体にどの程度出てくるかが注目される。営業利益ベースでは従来計画の1450億円を1300億円に引き下げたが、3Qの着地1324億円を下回っており、4Q期間では利益を見込めないとのメッセージ。その3Qにしても、2Qの1367億円から利益が減少しており、総じて内容はネガティブだった。
 
10日の日経平均株価は、手掛かり材料に欠けるなか、軟調な展開か。
上値の重い展開が見込まれるなか、4-6月期の決算発表の本格化を控えることもあり、手控えムードも広がりそう。また、東京都で新型コロナウイルスの感染者数が増える傾向にあり、緊急事態宣言の再発動が懸念されることも、重しとなるとみられる。7月限株価指数先物・オプションのSQ(特別清算指数)値算出日にあたることから、市場推定値が意識される場面もありそう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
 
23263.31  ボリンジャー:+1σ(26週)
23175.11  ボリンジャー:+2σ(25日)
22863.73  新値三本足陽転値
22825.28  ボリンジャー:+1σ(25日)
22767.34  均衡表雲上限(週足)
22544.58  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
22529.29  ★日経平均株価9日終値
 
22475.45  25日移動平均線
22458.25  6日移動平均線
22357.84  均衡表基準線(日足)
22355.94  均衡表転換線(日足)
22125.62  ボリンジャー:-1σ(25日)
22113.36  均衡表雲下限(週足)
21907.32  200日移動平均線
21775.80  ボリンジャー:-2σ(25日)
21509.37  均衡表転換線(週足)
21425.97  ボリンジャー:-3σ(25日)
21393.82  均衡表雲上限(日足)
 
ローソク足は陰線だった昨日に続いて長めの上ヒゲを出したが、本日は陽線で引け、下値を固めた格好。終値は25日線上に復帰し、上向きの5日線を上回ったが、25日線の下降は継続しており、方向感が定まりにくい。
一目均衡表では基準線とその直下の転換線は本日も横ばいが続き、もみ合い継続を示唆している。ボリンジャーバンド(25日ベース)では終値が中心線をわずかに上回り、ほぼ中立圏で終了。+1σ相当の値幅が308.79円と狭く、足元の地合いは好悪どちらにも急速に傾くリスクがある点に留意したい。
 

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