9日の日経平均は5日ぶりに小反落。終値は前日比7円安の1万9345円だった。
朝方は前日の米国株が大幅反発した流れを引き継ぎ小幅上昇して始まったが、日経平均の最近の上昇ペースが急だったこともあり、次第に戻り待ちの売りが優勢となった。国内でも新型肺炎感染拡大が止まらず影響が一段と懸念される状況。
日経平均は中頃に一時200円近く下押す場面があった。
10日の日経平均株価は直近で1500円強の戻しとなっていることや、週末要因も重なり軟調な展開となりそう。心理的なフシ目となる1万9000円が支えとなるか、注目される。
SQ日ではあるが、米国、英国、香港市場が聖金曜日により休場であるため、商いも盛り上がりづらいだろう。引け後にファーストリテイリングが下方修正と減配を発表している。指数寄与度も大きいだけに、株価の反応は注目されるだろう。
ただ、今の地合いであれば、仮にファストリ主導で日経平均が下げたとしても、動きの良いマザーズなど新興市場に資金が向かい、全体としてはきょうのように底堅く推移すると予想する。
日経平均はきょう下げ渋ったことで、引き続き3月25日の高値1万9564円に手が届く位置(9日終値:1万9345円)にある。同水準を上回り、先高期待を高めて週を終えることができるかに注目したい。
テクニカル面では追い風が強い。日経平均はもとよりマザーズ指数も5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現で、底入れ足の典型になっている。
東証2部指数も日経ジャスダック平均もこれに追随して良いチャートを形成している。しかし、新型コロナウイルス の感染拡大に対する警戒を解くのは相場の先見性をもってしても時期尚早といえそうだ。ここで慌てて上値に飛びつくような買い方は避けるべき局面と思われる。
■テクニカル・ポイント(9日現在)
21876.40 200日移動平均線
21778.42 75日移動平均線
21396.06 均衡表雲上限(週足)
21108.30 13週移動平均線
21043.53 ボリンジャー:+2σ(25日)
20954.00 均衡表雲下限(週足)
20237.07 均衡表基準線(週足)
20133.52 均衡表転換線(週足)
20030.66 ボリンジャー:-1σ(26週)
19818.91 ボリンジャー:+1σ(25日)
19345.77 ★日経平均株価9日終値
18879.03 均衡表基準線(日足)
18644.07 6日移動平均線
18594.28 25日移動平均線
18550.42 均衡表転換線(日足)
18463.87 ボリンジャー:-1σ(13週)
17823.16 ボリンジャー:-2σ(26週)
17369.66 ボリンジャー:-1σ(25日)
16552.83 新値三本足陰転値
16145.03 ボリンジャー:-2σ(25日)
ローソク足は上下のヒゲと胴体がいずれも短い陰線を引いて投資家の気迷いを窺わせた。一目均衡表では、転換線が横ばいの一方で基準線が再び下降した。
25日線や13週線の下降が大勢弱気相場の継続を示唆しているが、一方で5日線の上向きとパラボリックの買いサイン点灯をキープしており、目先のもみ合い局面入りが予想される。
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