2日の日経平均株価は軟調な展開が見込まれる。
米中の貿易摩擦激化で投資家のリスク許容度は低下している。景気敏感株を中心に売りが出て、相場全体を押し下げるだろう。
日経平均株価の予想レンジは、2万400円-2万800円。
日本時間2日早朝の米シカゴ市場の時間外取引で日経平均先物9月物(円建て)が下落している。一時、前週末の大阪取引所の清算値を290円下回る2万0400円を付けた。
その後は下げ幅をやや縮め、2万0500円台前半で推移している。
トランプ米政権が1日、中国製品を対象にした制裁関税の「第4弾」を発動し、中国も即座に米製品に追加関税を課した。報復の連鎖が続き、米中貿易摩擦への警戒感から株価指数先物に売りが膨らんでいる。
2日の米国市場はレーバー・デーの祝日で休場となる。日本株の積極的な取引は手控えられ、次第に値動きが鈍くなることが想定される。
為替相場は、ドル・円が1ドル=106円台の前半(前週末8月30日終値は106円51-52銭)、ユーロ・円が1ユーロ=116円台の半ば(同117円56-60銭)と円高方向に振れている。輸出関連銘柄を中心に売りが出やすい状況だろう。
香港では「逃亡犯条例」改正案に反発する無許可の抗議行動が続き、1日にはデモ隊が香港国際空港の入り口周辺を一時封鎖するなどの混乱があった。2日もストライキなどの活動が予定されている。香港株が下げ幅を広げるようなら日本株にもリスク回避の売りが波及しそうだ。
きょうは8月の財新中国製造業購買担当者景気指数の発表がある。中国国家統計局が8月31日発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は拡大・縮小の節目となる50を4カ月連続で下回った。引き続き中国経済の減速を示唆する結果となれば、日本株の下押し要因となるだろう。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
20655 ( -35 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
20665 ( -25 )
( )は大阪取引所終値比
【好材料銘柄】
■パルマ <3461>
株主優待制度を新設。毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律クオカード1000円分を贈呈する。
■ラクス <3923>
9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
■内田洋行 <8057>
前期経常が上振れ着地・今期は2%増益、前期配当を15円増額・今期も90円継続へ。
■ナルミヤ・インターナショナル <9275>
東証が9月6日付で市場1部に指定する。
■ジーエヌアイグループ <2160>
中国における創薬候補化合物「F351」の肝線維症治療薬としての第2相臨床試験のデータ集積を終了。同試験は慢性B型肝炎ウイルスによる肝線維症の治療におけるF351の安全性及び有効性を検証するもの。
■トリケミカル研究所 <4369>
上期経常は54%増益で上振れ着地。
■サンバイオ <4592>
SB623の外傷性脳損傷を対象にした第2相試験(STEMTRA試験)の結果が、米フロリダ州で開催の「Military Health System Research Symposium 2019」で発表された。近年、軍人の外傷性脳損傷が着目されており、同試験結果が取り上げられた。
■ブロッコリー <2706>
ゲーム制作会社ランタンルームスの全株式を取得し子会社化する。
【主な経済指標・スケジュール】
【国内】
2(月)
4-6月期法人企業統計(8:50)
8月新車販売台数(14:00)
8月軽自動車販売台数(14:00)
《決算発表》
伊藤園、ロックフィール、ナトコ、ピープル
【海外】
休場:米国、カナダ、マレーシア、ベトナム、インド
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
